〈前書き〉

この世界こそが特異点

昔昔、ある所に創造というそれはそれは不思議な存在がいました。

　いえ、正確に言うならば自分で自分を生み出したと言った方が適切でしょう。0から1を、1を0に、それが創造が持つ力です。

　その力を使い、創造は空間や時を生み出しました。そして、炎、水、土と言った万物に形を与えて生み出しました。

　ですが、形を持っただけで動く事はありません。退屈だと思った創造は心を作り、それを幾つにも分けて与えました。

　すると、万物は動き出しました。しかし、生と死という概念が同時に生み出されました。

　死を嫌った万物は、生によって生まれた8つの苦しみを憎み虐げました。

　生によって生まれた憎しみは怒り反逆しました。しかし、創造には勝てず5つの苦しみは捕らえられ3つの苦しみが未来へ逃げました。

　時は流れ、3つの苦しみの一つの欲は未来から戻り創造の魂と肉体を離しました。

　そして、肉体に残っている力を使い何度も世界を作って壊しました。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈続〉

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