第6話 この世がどうなろうと Part3

充快チーム4勝 vs 瀬山チーム3勝


「(瀬山さん。ごめん。

ダメだった…)

これで勝負は4対3であなた達の勝ち。

約束通り、2枚の六繋天は渡すね」


hyperハイパー・ tightタイト・ thrustスラスト・ poisonousポイゾナス : //ダブルスラッシュ】と【烈突牝牛れっとつめうしクリムゾン】の2枚が、風増の手に渡る。


「これで5枚が揃った」


「残る2枚も、直に見つかるかもしれないよ」


**********


<回想>


瀬山と理羽の会話。


「もし私たちが勝っても、あなたが動けない状態だったら、どうすればいい?」


「その時は、君が最後の六繋天を探してくれ。

彼らに勝利した時点で、我々の下に5枚の六繋天が揃う。

残る1枚の行方はおおよそ見当がついている。

5枚もの六繋天が集えば、探し出すことができるかもしれない」


**********


「瀬山さんがそんなようなこと言ってたから」


「ああ」


「理羽。お前がそこまで追い詰められていたとは知らなかった」


「ごめん知介君。

ホントのこと言うと、この前会った時、あれ、偶然じゃなかったんだ」


「え?」


「あなた達のこと、何か分かるかもしれないから調べようと思ってたんだよね。

運悪く、充快君と風増君は2戦目でいなかったけど」


「そうだったのか。

全然気づかなかった」


「本業だからね。

さてと、これから少し頭冷やそうかな。

私にもきっと何か…。

こんな腰抜けが、世界を救う英雄になれるくらいなんだからね」


「それ、褒めてないですよね…」


皆が笑う。


**********


<廃墟>


「鞍端、寒くない? 最近。なんで?」


「冬だからじゃない?」


二人の下に知介が合流する。


「おはよう」


「おはよう知介さん」


「風増、寒くね? 最近。なんで?」


「知らないわ! 冬だからじゃない?

しかも何で俺にきくんだよ?」


「いやだって、充快と俺に災難がある時って、お前のせいのことが多いじゃん。なぁ?」


「うん」


頷く充快。


「それ六繋天絡みの時だけだろ!

まだ言うかそれ!」


「冗談だよ」


「残りの1枚も見つかるといいね」


「切り替えが速いな、お前は」


**********


<回想>


「そういえば【ケルベクロスブリード】って今…」


鞍端家うちが所有してる保管庫で眠らせてる。

だから今度、新たに手に入れた2枚の六繋天も保管しようと思ってるんだけど、二人も一緒に行かない?

二人が持ってる2枚を含めた5枚の六繋天が揃えば、残る1枚の所在も掴めるかもしれないし」


「よし。みんなで行ってみよう」


**********


「(あと少しで全ての六繋天が…)」


続く…


**********


「遂にここまできたか」


「六繋天が集まってきたのは嬉しいけど、ゴールまであとちょっとってところが一番怖いんだよな…」


次回 最後の六繋天

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