第7話 固有ターン7 Part2

<カードショップ>


風増は対戦相手のいない二人掛けの席で、一人うなだれていた。


「どうかしたのか?」


「店長」


店長と呼ばれるその男が風増に話しかける。

店には風増と店長以外、誰もいなかった。


「俺さぁ、最低なんだよな。

大事な友達を俺のせいで怒らせたのに、逆ギレしちゃって」


「うん。それは良くないな、お前のせいなら」


「あんま詳しいことまでは言いたくないんだけどさ、

俺が五仕旗やろうって誘ったのが原因で…。

そいつ五仕旗やめちゃうかもしれない…」


「でもお前は五仕旗、続けるんだろ?」


「え?」


「それとも、その子がやめるなら、責任とってお前もやめる?」


「(俺は…)」


「風増、久々に俺と五仕旗で勝負しようぜ。

これが引退試合でもいいし。

お前が勝てたら、いいもんやるし」


「いいもん?」


「そうそう。どうだ?」


**********


<カードショップの駐車場>


店長は、もうどうせ今日は誰も来ないだろうと、店じまいにしてしまった。


店長は首から下げたネームホルダー型の起動スターターをオンにした。

その様子が、金貨の起動スターターと重なって見える風増。


「(なに考えてんだ、俺は!)」


「いくぞ! 五仕旗…」


「3rd Generation!」

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