第2話 格闘戦士 Part3

「やっぱすげぇなお前」


「そうかなぁ?」


充快が照れる。


「凄いよ。まだ1週間くらいなのにこんなに上達するなんて。

子どもの頃からやってる俺にとっちゃ、さっきの今みたいなもんなのに」


風増のケータイが二人の会話に割って入る。


「ん? おっ、準備できたみたいだな」


「どうかした?」


「来月に金貨visionヴィジョンって会社で、新しい映像技術のお披露目会があるんだけどさ、それの案内が届いたの」


「金貨vision?」


「知らない? 映像技術に優れた大企業で、起動スターターの映像技術もそこが担ってんだよ」


「へぇ~。じゃあ、それに出れば一足先にモンスターの最新の映像とかが見られるのかな?」


「十中八九」


「いいなー、俺も行きたかった」


「それがまだ間に合うんだよ。というか、まだ始まってすらいない」


「どういうこと?」


「今からお披露目会まではだいたい1ヶ月。

この間に参加候補者同士が五仕旗で勝負して、勝ち残った人だけが参加できるんだって」


「おー! それなら俺にもチャンスあんじゃん!」


「それなら当然お前も…」


「参加する!」


続く…


**********


「【ラピッド・コンバットホース-Eイプシロン】か。

相手の伏兵カードを無効にできるのは強いね」


「ああ。でも、強すぎて周りが怖がってるのを本人は気にしてるらしいんだよな」


「かわいそう。じゃあ、弱くなればいいのに」


「それじゃあ、今度はバカにされてまたヘコむだろ」


次回 無念を継ぐ者

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