大吹雪

それから数年後。

山の麓の街に大吹雪が襲いかかってきました。その大吹雪は街を飲み込むと、山の方へ帰っていきました。

その時、街に住んでいた子供達が一人もいなくなってしまいました。

そんな現象は何十年かに一度、山の近くの街から順々に南の方へ下り続け、遂には北の方にある、ありとあらゆる街の子供達は一人もいなくなり、子供がいなくなってしまった街は、いつしか人もいなくなり、次第に街自体もなくなってしまいました。


それから数十年後。

大吹雪は進路を変えて、東へと向かいました。そこにはハグルマビーチと呼ばれる港町がありました。大吹雪はまたも街を飲み込み、子供達をさらっていってしまいました。ただ、幸い二人の女の子だけがその場にとどまることができました。


彼女達は街の外れにある小屋に駆け込むと、そこに住む魔法使いにありのままを話しました。すると、彼は二人の勇気あるものに不思議な力を与え、大吹雪が連れていってしまった子供達を取り戻してくれるように頼みました。

二人は街の人の為にもと思い、遥か北にあるクリスタルマウンテンを目指すのでした。

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