第17話 ちょっと可哀想なおじさん
「え、戦わなきゃならないの⁉︎」
「当たり前だ!冒険ファンタジーと言ったら、やっぱボス戦は欠かせないだろ!」
彼は手を広げ、呪文を唱えた。すると、遥か上空から岩が降ってきた。
ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
「なんだありゃ」
「潰されてしまえ!」
ズドォォォォォォオン
謎の男は潰された。
「え………」
「いてててて、ちくしょう!風かよ。じゃあ今度はこれだ!」
男は指をパチンと鳴らした。すると、辺り一面の砂が針のようにとんがり、宿屋を刺した。
「どうだ!思い知ったか⁉︎…いてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
彼にも刺さった。
「自業自得じゃねえか」
「ああもう、ならば、必殺技を使う」
「もう大半の読者様がブラウザバックしてっからやめろ」
「やめない!やめないもんね〜〜」
「大人気ねぇ」
男は手をぐるぐる回した。すると、背後の砂が舞い上がり、竜巻となった。
「ははははは!吹き飛ばされろ!!!…って、ギャァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」
彼は自身で発生させた竜巻に飛ばされていった。
「知ってた。ツッコむにツッコめねぇ」
「みちびキー落としていったよ!」
「お、ナイス。これで2本目だな」
「ちょっと待てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
おじさんが戻ってきた。
「おじさん言うな!!!!!!おいお前ら!私をあまり怒らせない方がいいぞ」
「いや、俺らなんもしてないぞ⁉︎」
「じゃああの風はなんだ!なぜ神殿が崩れた⁉︎おい!」
「それ俺とこのファミレスもどきのせいだよ」
ミノタウロスが出てきた。
「おいバカ!言わなきゃこいつらのせいにできたのに!」
「いや、お前に押し付けるだけだ安心しろ」
「余計困るわ!」
「は?この牛と建物?マジ?なんで……?」
「ああもうしゃあねぇ!俺はこの牛と相撲して、こいつが壁に激突したから崩れたんだよ!」
「は?待て待て、この神殿粘土でできてるんだぞ!ぶつかったら壊れるに決まってるだろ!」
「そんなん知らんわ!イットコが勝ったから俺が押されたんだよ!」
「それはテメェの力が雑魚だからだ。人のせいにするな」
「なんだと⁉︎Twitterだけでなく、TikTokでも言うぞそのセリフ!」
「そうやって脅しても、テメェがホラ吹きだと思われるだけだ。どうせなんもできん!」
ズドォォォォォォォォォォォォォォン
突然地響きがした。辺りを見渡すと、カラーノがいた。
「お前ら、宿屋を忘れるなよ」
「え?何?宿屋?あ、本当だ。砂がぶっ刺さっている。だからなんだ、雑魚が入ってくんな。私は牛と店と話している」
「おや、粘土神殿の主にだけは言われたくないねぇ。うちは木材使ってるんだ」
「うるせぇな。なんだy「飛ぶぞ?お前らの心臓と血が」」
ズキュンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンン
彼の手から発射された紫色の光が3人の胴体を貫通した。
「ぐふぇ⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎」
「ぐわぁぁぁぁ⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎」
「ァァァァァァァァァァァァァァァァァ⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎」
ズドォンズドォンズドォン
「どうやら、この勝負、俺の勝ちらしいな」
3人はカラーノの目の前で倒れ、体が消滅した。その瞬間、その場にいた人全員が恐怖に慄いた。
「(あ、こいつはツッコんじゃいけないやつだ)」
「(ヤバい!おとっつぁん!助けて〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」
サソリは砂の中に潜っていった。
「はい、請求書5000兆円な」
生き返ったミノタウロス、イットコ、謎の男は請求書を渡された。
「5000兆??????何それ美味しいの?」
「俺にとってはめちゃくちゃ美味い。あ、3人で、じゃなくて、1人ずつな?5000兆円払うの」
言い忘れていたが、モン星に生息するモンスターは、死んでも、数分経てば生き返るので、彼らはここにいるのだ。
「そういう重要な設定はもっと早く言えよ!」
すいません。
「ちょ待て!こんなちっさいペンションのどこに5000兆円をかけたのだ⁉︎」
「おや、また死にたいようだな」
「いえなんでもありません!!!!!!」
「でも、俺は大手ファミレス!5000兆円稼ぐのなんて簡単だ!」
「うわぁ、やべぇ、私の神殿よりも高いなぁ。金を生み出す魔法を習得していればよかった」
「はいもう稼いだ〜〜〜〜」
イットコは大量の札束が入ったトランクを出した。
「早っ」
「そうだろ?俺はチェーン店だから、全国各地のイットコの売上金を送ってもらったんだ」
「実家から金送ってもらうタイプだろお前」
「ぎくっ、なぜわかった⁉︎」
「ツッコミ担当舐めんなよ」
「これ偽札だろ。○ね」
「え?…キャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ」
「本日二度目の……」
「当分は食品サンプル生活だな」
「もやしですらねぇ!」
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