「学習と科学」としての人民網日本語版

@MasatoHiraguri

第1話昔「学研の学習と科学」で学んだことを今、人民報に見る

  子供の頃、毎月の発売日を楽しみにしていた「学研の学習と科学」。

  それは、私たち子供の心に夢を与えてくれた。


AAA.「夢」といっても、いわゆる「夢物語」「おとぎ話」のような、現実から飛躍した話によって、現実(の苦しさや不愉快さ)を忘れさせてくれるとか、話だけで楽しむ話、ではない。


  「学研の学習と科学」とは、子供が

○ 自分の頭で考え(学習し)、科学する

○ 現実を正しく把握する

そういう習慣をつけさせてくれた。


<参考>

かくぶつちち【格物致知】

[名]

(1)朱子学で、物の道理をきわめ、後天的な知識を深めること。

(2)陽明学で、物事の誤りを正し、先天的な知力をみがくこと。(広辞苑)



「学研の学習と科学」は;

→ 「実験と観察のしかた」を教えてくれた。

① 様々な角度から人・事物・出来事を観察する(光の当て方) 

② 光の種類

③ 観察する自分の立ち位置

④ 刺激の与え方

⑤ 結果の分析の仕方


  その結果、(現実に努力することで得られる)再現性のある・汎用性の高い正しい夢(未来への展望・道)を見る(思い描く)ことができるようになる。



BBB.人民網日本語版における「学習と科学」

  あらゆる記事、或いは、国家主席から工事現場で働く人たちに至るまで、記事中で語られる彼ら中国人の言葉には、「学研の学習と科学」と共通する「リアリティ(現実感)と科学的ものの見方(理知的観点)」が根底にある。


  故に、彼らの言葉は、

  ○ 論理明快

  ○ 論旨明確

   です。


例えば;


<引用始め>

ウクライナ危機について外交部「平和的解決に資する全ての努力を支持すべき」

http://j.people.com.cn/n3/2022/0922/c94474-10150441.html

人民網日本語版 2022年09月22日11:53


中国外交部(外務省)の21日の定例記者会見で、汪文斌報道官はウクライナ危機に関する質問に対し、

「ウクライナ問題における中国の立場は一貫して明確だ。

我々は常に、各国の主権及び領土的一体性はいずれも尊重されるべきであり、

国連憲章の趣旨と原則はいずれも遵守されるべきであり、

各国の安全保障上の合理的な懸念はいずれも重視されるべきであり、

危機の平和的解決に資する全ての努力はいずれも支持されるべきであると主張している。


中国は関係各国に対話と協議による溝の適切な解決を呼びかけており、国際社会と共に、事態の緩和を後押しするために引き続き建設的な役割を果たすことを望んでいる」とした。(編集NA)

<引用終わり>


「尊重」「遵守」「重視」「支持」と、一つの事象について、これだけ色々の角度から光を当て、さまざまな手法で現実問題を掘り下げるという「手法」を持っている民族とは、地球上で中国人とゲルマン民族くらいでしょう。

 アメリカのなんとか議長とか、元○○長官のパー万君なんて、(ユダヤ人の)コネや金で出世して重要ポストについたガキやババアには、100万年かかってもできないこと。

  中国人の亜種というか、偽中国人の台湾客家も、その西洋かぶれから、何世代にも亘りどんどん中国人らしさを失っているので、パー万君と同じレベルでしょう。(彼らは最近では、私たちは台湾客家でも、びん南人でもない、台湾人であると、のたもうようになってきた。)


<引用始め>

習近平国家主席が打ち出すグローバル発展イニシアティブとは?中国の行動は?

http://j.people.com.cn/n3/2022/0323/c94474-9975045.html

人民網日本語版 2022年03月23日15:58

・・・・・

「時代の最も差し迫った命題と向き合うたびに、習主席は歴史的深みと哲学的高みのある歴史的選択をし、中国として解答を提出し、大政党・大国の指導者として人類文明の前進の方向に対する系統的思考を示してきた。」・・・・。

<引用終わり>

 → 漢詩のような、広く深い趣意が濃く凝縮された文章になっていますが、西洋的な誤魔化し(レトリック・修辞学)とは違う、理と誠と大義を示した存在感のある文章であり、味わいながら読むことのできる、奥深い名文です。

  「歴史的選択」とは「長い歴史を考慮した創造的選択」と考えてもいいでしょう。



  60年近い昔の日本で、雑誌という形ではあるにせよ、教わった「学習と科学」の精神を、今この時代に中国で実践している人がいる、という感動。

  彼ら中国の人たちにも、日本における「学研の学習と科学」のような「教材」があるのだろうか。


  それはわからないが、少なくとも「中国人は、自然の造形物と(自然の破壊者である)人間の作り上げたものを大切にする心」を持っている。「自然でも人でも物でも大切にする心」そこに、中国人らしい「科学的なものの見方」が生まれてくる。

  実験室での実験や方程式・化学式の世界における科学ではなく、大自然の観察から生まれた漢詩と同じ軸の、一方の極地に立つ科学、これが中国式科学。

  だから、彼らの言葉には、科学的な論理と文学的な味わいが矛盾することなく両立している。


(日本人のスケーター羽生氏は、彼の「何事も丁寧に、という生き方」が、中国人の共感を呼んでいるようですが、「中国人の生き方における丁寧さ」とは、彼ら民族を知る上で、最も重要な要素ではないでしょうか。)


2022年9月24日

V.1.1

平栗雅人

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