第45話 同じアニメ好きということで白檮山さんと新發田さんを引き合わせたけどすぐに仲良くなれたようだ
さて、バイトの上りの時間になった。
俺と
で、上がるときに、俺は
「
「あ、うん好きだよ。
アニメにもなったし、やっぱり義薪だよね」
「ああ、そこはいったん、腐ったカップリングから離れてほしいんですが。
で、ですね。
俺のクラスメイトにも、毀滅の刃が好きな女の子がいるんですけど、同じクラスに同じような趣味の女の子はいなさそうなんで、良ければ明日パティスリーに来てもらうように伝えるので、友達になってあげてもらえませんか?」
俺がそういうと
「うん、当然いいよ。
こう言うことを、話せる女の子の友達がいたら、いいなって思っていたしね」
「わかりました。
では伝えてみますね。
まあ、あちらに何か予定が入っていたら無理ですけど」
「その子がイベントとかに出かけるタイプじゃないなら、たぶん家で漫画を読んでるとかだとは思うけどね」
「まあ、俺もそんな気はしますけどね。
あ、
そうすれば連絡もとりやすいですし」
「うん、いいよ。
はい」
という訳でSNSIDの交換も無事終了。
「じゃあ、また明日ですね」
「うん、またね」
『こんばんは。
明日って何か用事が入ってるかな?』
しばらくして
『いえ、明日は特に用事はないですよ』
『あ、それなら
『あ、そうなんですか。
それならぜひ行きたいです。
何時ごろがいいのでしょうか?』
『朝10時から夕方17時までの間ならいつでも大丈夫だと思うよ』
『なら朝一番の10時に伺いますね』
『了解』
という訳で
『明日の朝10時に、お店に来てくれることになりました』
『本当?
それはうれしいね』
『こんなことでうそをついても意味ないですから』
『まあ、それもそうだね。
連絡ありがと』
『いえいえ』
という訳で翌日。
いつも通り店に早めに来ては、店中をピカピカに掃除して、開店準備を整え、10時になった。
約束通り10時きっかりに
「いらっしゃいませ、
来てくれてありがとう」
「お、おはようございます。
いえ、私も楽しみでしたし」
という訳で
「ご注文はいかがなさいますか?」
「えっと、おすすめはなにかな?」
「フルーツタルトかロールケーキに紅茶のセットですね」
「じゃあ、フルーツタルトのセットで」
「かしこまりました、少々お待ちください。
いま紹介したい人も呼ぶね」
という訳で
「
「あ、そうなんだ。
じゃあちょっと行ってくるね」
「ええ、どうぞどうぞ」
俺はその間にティーセットを用意して、リーフティーをゴールデンルールにしたがって入れた。
そして、フルーツタルトをトングでつかんで、ケーキ皿にのせ、それらをトレイにのせて、イートインスペースに運ぶ。
そして聞こえてくる二人の声。
「毀滅でいちばんかっこいいキャラは誰だと思う?」
「わたしは宇髄天弦ですね」
へえ、ちょっと意外。
「私はやっぱり冨岡義雄だな」
と
「お待たせしました。
フルーツタルトのセットでございます」
俺は二人の前にそれぞれ、フルーツタルトと紅茶と付随物を置いていく。
「あ、フルーツタルト、すごい綺麗ですね」
「でしょー、うちのお店の自慢の一品だよ」
フルーツタルトをたべ、紅茶を飲みながら、楽しそうにしゃべる二人を見たら、やっぱり引き合わせて正解だったなと思ったよ。
「ああ、私もこのお店で働けたらな……」
「
店長さんに、このお店でまだバイト募集してるか聞いてみようか?」
「う、うん、お願いできるかな?」
「じゃあちょっと聞いてみるよ」
俺は奥に行って
「
「いえ、今は募集はしてませんが」
「んー、売り上げ的にバイトの人数は今が精いっぱいってところですか?」
「そうですね。
現状でも最低限月125万円の売り上げがないと赤字ですし」
「となると、週一日休みとして、平均一日5万円ですか。
販売単価から考えると確かに厳しいですね。
とはいえテナントの賃貸料もこの立地だと高いでしょうしね」
「そうなんですよ」
「んー、SNSやフリーペーパーなどからの集客は、とっくにやってるでしょうし……。
とりあえず俺のシフトに入る時間を削ってその空いた時間に入ってもらうとかだとどうでしょう」
「それなら大丈夫ですよ。
人件費は変わりませんしね」
「あ、ちなみに
「え、動画配信ですか。
ええ、それは可能ですけど」
「そうしたら、ここの店の宣伝の動画を俺が撮影して、ユアチューブにアップするってのはどうですか?」
「そうしてもらえるなら、むしろありがたいですけど」
「ん、なら善は急げですね。
撮影は明日でいいでしょうか?」
「ええ、いいですけど……秦君はいいのですか?」
「あ、俺は基本的に日曜は暇してますんで、大丈夫です。
「ええ、お願いします」
という訳で、俺はホールに戻って
「
「え、うん。
私は大丈夫だけど」
「でしたら、明日撮影のための時間少しとってもらえませんか?
そんなに時間はかけませんので」
「うん、大丈夫だよ」
そして
「私は働けそうですか?」
「あ、うん、俺の入ってるシフトの時間を削ればいいって」
「え、それで、秦君はいいんですか?」
それにたいしては
「というか秦君は長時間働きすぎ。
土曜日に時間を削ってちょうどいいんじゃないかな」
俺は苦笑して答える。
「まあ、そうですよね」
ということで、明日は撮影用機材を持ってこないとな。
、
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