第2話 罠作成してみた
武器屋に来ていた。
ロングソード、一本一万ゴールドする。
こんなん罠に使ってたらコスパが悪すぎる。
他になんかないかなぁ。
ショートソードでも、八千ゴールド。
もうちょっとなんかないかな。
ナイフ、三千ゴールド……これでいいや。
これを三つ。
一つは自分が使う用にしよう。
罠のロープとか切って発動させたりもあるみたいだし。
武器も様々あるようで、大剣や斧、細いレイピア……あっ、これいいじゃん。
レイピア五千ゴールド。
んー……二個買う。
勿論罠用。
武器屋はこんなもんでいいかな。
次は、魔石屋。
罠のオプションで、一番重要なのがこの魔石なのだ。
例えば、落とし穴の罠に魔石のオプションを付けると、その魔石の属性に応じた追加攻撃が発生するのだ。
攻撃力が低い罠師からしたらとても重要。
この世界のモンスターは倒すと魔石をドロップするという設定だ。
その魔石を売ったり渡したりして探索者としてのランクを上げていくのだ。
魔石屋に入る。
様々な魔石が並べられていて、大きさも違えば値段も違う。
魔石にはランクがあり、希少性の高さによってランクが分かれている。
下からF、E、D、C、B、A、最高ランクがSランクだ。
その辺にいるモンスターを倒してゲットするのはF、Eランクがほとんどだろう。
魔石もFランクは二千ゴールド、Eランクでも三千ゴールド位だが、Dランクになると一個二万ゴールドからだ。
ただ、ランクが違えば罠で発動する攻撃力が上がると思われる。
しかし、残りのゴールドは宿代と飯代を取っておくとして、四万ゴールド。
悩むなぁ。
……よしっ!
Dランクの火属性の魔石を一個買う!
後は、Fランクの色んな属性を一個ずつ。
属性は火、水、風、地、雷、光、闇の七属性ある。魔石の効果も様々だろう。
こればっかりは作ってみないと分からない。
これで買い物完了。
どっかゆっくり出来るところで罠を作ろう。
広場のベンチにでも座るかな。
風が気持ちいい。
ホントに凄いな。
このゲーム。
風とかまで再現してる。
勿論、雨とかもあるんだろうなぁ。
四季もあんのかな?
そこまで調べなかったな。
じゃあ、早速罠を作ってみよう。
と言っても、メニュー内で完結してしまうようで、別に鍛冶師とかみたいにカンカンやったりする訳では無い。
罠作成のアイコンを押す。
まずはロープを使った罠の作成。
縄のようなアイコンがある。
そこをタップする。
ロープの個数を選択できるようだ。
とりあえず一個。
オプションを付けるかどうかか……とりあえず無しにしよう。
ロープの罠はDEX10必要なので、確実に作れる。ただ、オプションなしの場合だが。
作成ボタンをタップする。
ピロンッという音と共に【成功しました!】の文字が浮かぶ。
「はぁぁぁ」
何故か緊張してしまった。
確実に出来るはずなのに。
次は、オプション付けてみようかな。
もう一度、罠作成で縄のアイコンをタップ。
ロープは一個で、オプションが……雷属性の魔石にしようかな。
なんかイメージ的に痺れさせてくれそう。
魔石を選択すると必要なDEXが急に30になった。
おいおい。
そんなに上がるのか?
ギリギリだな。
作成ボタンをタップ。
先程と同じく成功したメッセージが出てくる。
これ、落とし穴の作成でオプション付けたらDEX足りなく無い?
落とし穴のアイコンを押す。
必要なDEXは20。
スコップを一個消費して作る。
成功した。
次は、オプションを……レイピアにしよう。
エグいけど串刺しみたいな感じかな?
必要なDEXが40。
終わった。
確実には作れない。
実は罠作成は必要なDEXに到達してない場合、現在のDEXから作成確率が算出されるらしいのだ。
何パーセントの確率で成功するかというちゃんとした計算式は未だ、検証されてはいない。
何せ、罠師を選ぶプレイヤーがいないものだから。
「ここは度胸試しだ!」
作成ボタンをタップする。
………………ブブー。
【失敗しました】
「あぁー。マジか……五千ゴールドがパァか」
けど、強力な罠が欲しい……一個位はオプション付きの落とし穴が欲しいところだ。
もう一回だ!
次は、ナイフを選択する。
作成!
………………ピロンッ
成功したメッセージが表示された。
「よっしゃ!」
思わずガッツポーズして立ち上がってしまった。
周りを見ると不思議そうにこっちを見ている。
ベンチに座り直す。
落ち着け。
とりあえず他に作れるのあるか?
その他のアイコンをクリックする。
一個がアクティブになっている。
タップしてみると、適当に買っていたゴムとロープ、ナイフで罠が作れるらしい。
罠の説明を見ると、ゴムを引いたところにナイフが設置されて、ロープを切るとナイフが飛んでいくという遠距離の罠だ。
うーん。
使えそうだ。
必要なDEXは30。
ギリギリ作れる。
作成ボタンを押す。
成功した。
「よしっ。これで少しは戦えるもんなのか?」
実際に罠を設置してみないとどんなもんなのかが全くわからん。
外に出てみるかな。
街の外に向かって歩いていく。
果たして、罠は上手くいくのだろうか?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます