第12話初練習

「じゃあ一年生はその辺に座って、あー勿論正座だぞ」


淳先輩達の準備の手伝いをして全員揃うと轟先輩が一声かけて先輩達が座り出した。


「部活の始めと終わりは挨拶があるから今みたいに学年ごとに別れて座ってくれ」


そう説明すると轟先輩と副部長の2人、佐藤さんが俺たちの向かい側に座る。

すぐに全員黙ると


「今日から一年生が合流するので二、三年生はこの後Aチームから順に3立回して余った時間は射込みとします。

二年生、特に指導係の人は自分の立がない時は一年生の指導にまわってください。

一年生は外で外部コーチの佐藤さんから徒手練の仕方を聞いて二年生に教えてもらいながら練習してください。

では佐藤さんお願いします」


轟先輩が今日の流れを説明し佐藤さんの方を向く。

どうやら俺たちの指導は佐藤さんと二年生のみで行うようだ。

三年生は今月末にあるらしい総体予選の準備で忙しいらしく時間がないのだろう。


「はい、じゃあ一年生もいるし外部コーチの佐藤です。毎日は来れませんが2、3日に一回くらいのペースで来るので、まあよろしくね

それで2年生!ちゃんと教えてやれよーお前らがサボると俺の負担が大きくなるからなー

後三年生はもう総体まで二週間?くらいだからもう射を無理に直そうとか思わずにしっかり今持ってる射を安定させてください、

以上です」


「ほかに連絡のある人はいますか?」


轟先輩が言うと二年生の1人が手を挙げる。


「えーっと一年生でお金を持ってきた人は挨拶が終わったら会計係.....私かコイツに持ってきてください」


そう言って再び座ったのはどうやら会計係らしい女子の先輩でその先輩にコイツと言われていたのは同じく会計係らしい男子の先輩だった。

体験入部の時は主に淳先輩や朱莉先輩に教えてもらっていたが一度自己紹介してもらった気がする。

........後で謝ってから聞き直しておこう。


「他はありませんか?今から練習を始めます。

お願いします!!」


轟先輩が礼をしながら声を張って言うと先輩達も礼をする。

それを見て俺たち一年も慌てて礼をしながら


「「「お願いします!!」」」


「「「....お、お願いします!」」」


顔を上げると先輩達はすぐに立ち上がっていて立?の準備のために動き始めた。

俺達は会計係....さっきの女子の先輩に忙しそうだったので名前を言ってお金だけ渡して外に出る。


「なんか弓道部って感じだったな」


「そうだね」


俺と悠が話していると佐藤さんも出てきて


「じゃあ一年生はここに輪になって座れー」


そう言って弓道場の前の結構大きめな木の日陰に座った。

周りの一年はオロオロとしているので俺と悠が一番近くに座る。

すると周りも友達などで固まって座る。


「よーしじゃあ揃ったな?今から少しだけ座学の時間だぞー」


どうやらお勉強の時間のようだ。

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