第10話 パスワード2

「何だか冷えるな今朝は…」


高谷はそう言うと

咥えていた煙草に火を着け

手にしていた缶珈琲の蓋を開けた。


「なぁ…政やん…

 何でこんな事になっちまったのかなぁ…?」


と、高谷が自転車に乗った男に

語りかけると


「何の話だ?別に仕事に抜かりはないだろ?

 何かあったのか?」


と、政やんと呼ばれる男は答えた。


「いや…な?

 何かいつもと違う雰囲気がしたからな。」


高谷はそう言って缶珈琲を

ほんの少しだけ啜った。


高谷はポケットに手を入れ

何か入っている事に気付く。


何かのレシートだろうか?

レシートの裏面には赤文字で

[5-6-4]

と書かれていた。

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