サイバネ・ナチュラリスト
projectPOTETO
第1話 強化とは進化にあらず
時ははるか先。
サイバーパンクというフィクションが現実になった時代。
地球に存在する自然がごく一部にしか存在せず、国と呼べる場所は巨大ドームに包まれたコロニーに成り代わっている。
そこには時代に対応したサイバネティクス技術によって強化された人類が住んでいた。
電脳を扱うために電子インプラントを頭に差し込み、様々なものをフォーカスするために目を機械化させ、より身体能力を向上させるために肺や脊髄を機械化させる。
こうすることにより人は更に高位の存在になったと錯覚するだろう。
しかし、そうではない。
強化された人類は、その次の世代を苦しめる。
遺伝子は、電子インプラントに演算を頼っていた脳を退化させ、目は視力が落ちていき、肺は縮小、脊髄が未発達のままで四肢に影響を及ぼす。
それを補うためにサイバネティクス技術が使われ、そして後の人類はまた退化していく。
『サイバネティクスによる人類退化論』
はじめこそは鼻で笑われたこの理論は、現在、センターシティを始めとした国々を脅かしていた。
ゆえに現存する力あるモノは探す。
サイバネティクスという後付けをつけていない人類を。
退化の兆候が存在せず、純度100%の健康な
サイバネ・ナチュラリスト projectPOTETO @zygaimo
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