現代社会にダンジョンで革命を起こそう!

ブルーにゃんこ

プロローグ

「こんにちは、宗太さん」


 俺はその声で目を覚ました。あたりを見渡すと見覚えのない部屋にいるらしく、目の前には中学生になり立てぐらいの少年がいた。


「えっと…ここは?それに君は誰だい?」


「君の理解に一番近い言葉で言うなら神界かな。そして僕はそこの家主、つまりは神様だ。」


 神様…なるほど、言われてみれば神々しさを感じないでもない。そしてそんな存在と会ってるってことは俺は死んだようだ。ていうか神様なら思考を読んだりすることもできるのだろうか。


「僕は思考を読んだりはできないよ」


「神様なのに?」


「君の理解に近いのが神様であって、本物の神様じゃないんだ。実際は限りなく高度に発達した生命体みたいなものだよ」


「じゃあ僕のことはこれくらいにして君を呼んだ理由を話そうか」


「それってラノベとかでよくある異世界転生ってやつなのか?」


「今回は違うかな。君の前の人が異世界転生だったかな。君は普通に地球に転生してもらうよ」


 それはつまり普通に生まれ変わるってことだろうか。でもわざわざ呼んだってことはなにか使命があるのだろう。


「君にやってもらいたいのは地球の魔法文明化だ」


 …へ?


「地球の…魔法文明化ですか?」


「うん、そう。今の地球はバリバリの科学文明でしょ?」


「まぁ、俺の知る限りではですが。しかしなんで魔法文明化するんですか?」


「それは、今度僕は知り合いから新しく世界を譲ってもらえることになったんだよね。それで僕の作ったことある世界って科学文明しかないんだよ。それでせっかくだから魔法文明の世界にしたいんだけど、僕の後輩みたいに魔法一辺倒で科学のかの字も無いのもちょっとって思ってね。」


「それで地球でテストしてこいと」


「そういうこと。ただ、原始時代からじゃなくて現代からだけどね。」


「つまりは現代社会をファンタジーにしろということですね」


「そう、それで、何が欲しい?」


「何が、ですか?」


「うん、ただ魔物作って魔法使えるようにして終わりじゃただ世界が荒廃して終わりだからね。」


 ふむ、現代社会、仮にアメリカとして、世界中に魔物は無しならばダンジョンは必須だろう。志願者のみが戦えるようにするべきだ


「まずはダンジョンですね」


「ダンジョンね。じゃあ君にダンジョン関連の権限をあげる」


「ええと、つまり?」


「転生したら世界中どこにでも無制限でダンジョン作ってリソース無限で管理運営できるってこと。他には?」


 ダンジョンができたら、銃が効かないように設定したら近接武器でなんとかしようとするはずだから遠距離手段としての魔法とより強い魔物と戦えるようにするためにレベルシステムとスキルシステムはないと困るだろう


「レベルシステムとスキルシステムの導入、魔法の追加ですね」


「じゃあ君の好きなタイミングでレベルとスキルのシステム、魔法の使用がアンロックできるようにしておくね、他は?」


「ダンジョンの魔物って倒すとどうなります?」


「そこはラノベと一緒。倒したら魔石になって魔石は発電可能なエネルギー源になるよ」


 あとは…英雄クラスの人がが生まれない時の保険としてこちらから力を与えられるようにするべきかな。


「一応強い人がいない時の保険としてこちらから力を与えるようにしたいんですけれど大丈夫そうです?」


「うん、全然いいよ。個別に追加できるようにしとく。大体こんな感じ?」


「そうですね、贅沢を言うなら誰かと一緒にやりたかったですね。一人でやるのは寂しいので」


「確かに。じゃあ一人だけ不老不死にできるようにしておくからそれで我慢してね。もちろん君も不老不死だから定命の人間に肩入れしすぎないようにね」


「はい、わかりました」


 世界を変革する。自分が生きていたときには起こりようもなかったことを自らの手で成し遂げる。俺はそのことに強い興奮を感じた。


「じゃあいってらっしゃい、また会おう。相澤宗太くん。」


 その言葉を最後に、俺の意識は遠のいて行った。


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