第2話
さて、ここで副会長の僕から蒼明館学園の簡単な紹介をしたいと思う。
ここは、日本でも有数のお金持ちの子息が通う高校であるとともに、指折りの進学校でもある。そのため、この蒼明館に子供が通っているということは見栄っ張りの金持ちにとっては、喉から手が出るほどに手に入れたいステイタスなのだ。
金持ち校ではあるが、奨学金制度も整っており、入試の結果、成績によっては一般家庭の人も入れるようになっている。
庶務の山田は、実はこの制度を利用して入ってきた一般家庭の人間で、テスト前には成績維持のために図書館で自習する姿を何度も目にしている。
話が逸れてしまったが、この学園は全寮制ではあるが、幼稚舎と小等部は別で、中等部から入寮となるのだ。
基本的には2人1部屋となっており、余程の理由がない限り1人部屋にはなることがない。寮は4棟建っており、それぞれを区別するために、春夏秋冬をイメージした桜寮、向日葵寮、秋桜寮、牡丹寮といった名前が付けられている。
それぞれの寮によって特色があるため、新しく入寮する生徒は寮長達が寮分けをしているのでは無いかとまことしやかに囁かれている。
さて、そんな全寮制の男子校。
6年間もの長い間一緒にいると自然と恋も目覚めるもので…。
校内には人目もはばからずイチャつくカップルも存在する。
僕らは、もしこの校内でそんなカップルを見かけても特に驚くことも無く温かい目で見守っている。それくらいこの学園では同性カップルは普通のものなのだ。
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