私は何度も”繰り返す“
ミッシェル銃象
”変わらない“日々
「付き合ってください!」
自分は彼女に向かってお手本のような告白をした。
それに対して彼女は
「ごめんなさい...」
自分は少し残念そうな顔をしながら
(これで3勝33敗だな...それでこのあとにアレが来るんだよな...)
また目の前が真っ暗になった
———————————————
9月のとある日
「また今回も越えれなかったよ...」
自分、和田真斗は近くに母親がいることに気づかずに少し大きな声で呟いてしまった。
それに対して母親は
「バカなこと言ってないで早く朝ごはん食べるわよ」
といつもと変わらない口調で言った。
(近くにいたのか、あとまた言っちゃったし...)
少し顔を赤くしつつ学校へ行く準備をした。
そして30分後...
母親が
「あら、今日は早く行くのね」
と言ったので自分は
「毎日満員電車だと精神が持たなくなってくるからさ、少し早くしようって思ったんだよ」
「ふ〜ん、まぁ行ってらっしゃい」
少しは意識を変えたのねと褒めて欲しかったがこれがマザークオリティと言うのだろう...多分
———————————————
電車は空いていた、やっぱりこの時間は空いているんだな...
校門の辺りは少なからず人がいた、友人も居たので一緒に教室に行くと彼女が居た。
愛しいフォルムをしている彼女の名前は佐波流菜、多分今回の問題の原因である。
告白するだけでループって...まぁだけど成功失敗関わらずに告白してから明日迎えたいしな...
なぜ彼女を好きになったって?この高校の入試の時に一目惚れだ、あと優しくされたからだよ、誰や隠キャ臭いって言ったやつ!
隠キャではないぞ...隠キャでは...
まぁほかの事を言うと縁が細い丸眼鏡と素晴らしいボディ、そしてなんと言っても声!流菜さんの声はASMRで鍛え抜かれた自分の耳を突破し少し興奮してしまうほどいい声なのだ。もちろん顔もいいぞ。
流菜さんの好きなところを言うと時間がいくらあっても足りないのでここら辺で終わって流菜さんに話しかけに行こう。
「やぁ!流菜さんおはよう」
「おはようございます」
「何をしてるんだい?」
「見たらわかるでしょ...勉強です」
「ふ〜ん偉いねぇ〜」
「煽ってるんですか?」
「ごめんなさい...」
というように多分仲良くできている。
自分は隣の席の人以外は流菜さんとしか基本仲良くしていない、好かれたいもんね!
そのおかげか名前呼びが許されている、友人の特権だね。
なぜか頭を撫でたくなったがそれはイケメンだけが許される奴だ...いやもしかしたら抜け出せる一手かも知れない...よし!やろう!そして流菜さんの頭を撫でた。
「ひゃん///」
(か わ い い)
「なっ何するんですか( *`ω´)」
「ごめん...なんか撫でたくなっちゃって...」
「まっまぁいいいでしょょう」
今回は脈ありパターンか、良かった...いくらこの面倒な問題の原因だとしても好きな人だから嫌われなくて良かったぞ...
あと顔真っ赤にしててかわいかった。
———————————————
授業が終わって昼休みに入った。授業に関しては何周もやりすぎて覚えてしまったのでいつもは答えれないような問題が答えられた、少し頭が良くなった気分だ。
流菜さんはボッチではなくちゃんと友人がいる、そして結構人気だ、だがその競争に勝たなければいけない、なぜなら数少ない成功時に一緒に昼食をしたからだ。
「「流菜さん、一緒にご飯食べない?」」
は?何イケメン君割り込んでくれてるの?
いつもは勇者ヨシ○コと呼ばれている真斗君だが今回はウシ○マ君になっちゃうぞ?
そういえばこのイケメン君存在がヤリサーって言われてるやつじゃん、流菜様に手を出すのは重罪だぞ...もしかしたらループ抜けれるか?
いや、抜けたとしても流菜さんがやんやふっふしてるところなんて見てられない。俺は譲らへんで!
そして流菜さんは...
ヤリサーではなく俺...を選んでくれたんだが...
「「「宜しくね〜」」」
流菜さんの友達も一緒だった...
これは新しいパターンだからきっと抜けれるはずや!...多分
ちなみに男もいるが流菜さんの友達の彼氏らしい、つまり知らない人だ。
「和田君が流菜と一緒に食べようなんてよくアピールしたねぇ〜」
この爆弾発言をしやがったのは室遥、隣の席で流菜さん以外に唯一仲良くしている女友達だ、そして天然だが妙に勘が良いところがある奴だ...
そしてこの爆弾に対し流菜さんは
「ん?何か言った?」
多少耳が赤かったが多分気付いてない、難聴系主人公だったことに感謝するばかりだ...
「和田君が流菜ちゃn...やめっやははぁっ」
室の脇をこしょぐった。
「ふ〜ん、仲が良さそうね?」
目がガチだった、アレはあかん、人を殺す奴や。
色々アピールしつつ流菜さんが顔を赤くしながらご飯を食べていった
———————————————
昼休みに見た流菜さんのかわいいところを思い出しながら残りの授業を終えていった。
そして放課後になった、なっちゃった。
なんかの詩に明日があると思うなよという奴があるのだが多分このことを言うのだろう、100年ぐらい前にループもの考えれるなんてすげぇなぁ〜というバカみたいな思考をしながら流菜さんへの告白とループからの脱出を考えた。
今までは誰もいないベーシックな校舎裏や教室、帰り道で告白をしていたがそのほぼ全てで失敗した、稀に成功したがこれはほぼソシャゲのガチャ率と同じだろう、なら人のいるところだろう、出入り口で告白するか?運動場か?
室くんに協力してもらってホームルーム後の時にするか?よし、ホームルーム君採用ね。あと抜けれるかもしれないし...
そして室に話しかけていった
「少し話あるんだけど良い?」
「告白かな〜嬉しいんだけど心に決めた人がいるんだよね〜」
「違うわい、ちょっとこっちに...」
流菜さんの目が痛かった、好いてくれてんのかな、それなら嬉しいねぇ...
階段近くに行き話をし始めた
「それで〜何の話かな〜?」
「流菜さんに告白をしたいんだ」
「やっと手を出すつもりになったんだねぇ〜、流菜ちゃんもまんざらでも無さそうだったしねぇ〜」
「手を出すって言い方...っていい感情流菜さん持ってたんだ、それでこの話受けてくれるかい?」
「いいよぉ〜」
ホームルームが終わった。室が部活に行こうとしてる人たちを話しかけて止めている。
(よし...ここで辞めるのは室に失礼だ、またループから抜けるのもここが大一番になる。よし...やるか...)
「流菜さん!」
「何でしょう?」
「僕と...僕と...付き合ってください!」
(ここだけじゃいつもと変わらない...好きということを最大限の言葉で伝えなければ!)
「高校の入試で見た時から一目惚れでした、
また友人として接して行く度に人柄や優しさに触れて行くほど好きという気持ちが止まりませんでした。この僕、和田真斗をあなたの彼氏にして下さい!」
(言っちゃったよ...振られたとしても...明日に行ければ...)
「本当ですか?本当なら...」
(どっちだ?)
「是非お願いします!」
(よっしゃ成功した!けどここからが問題だ...)
そしてすぐに力が抜けてきて、意識が朦朧としてきて瞼が重くなってきた。
そして声が聞こえてきた。
「成功したっぽいねぇ〜」
室だ、室の声だ、そしてなぜか意識が戻ってきた。
どうしてだ?ループをどうして抜け出せた?
人の目があるからか?室に話しかけられたからか?後何で流菜さんが告白にOKを出した?
そしてまた声がした。
「「おめでとう」」
「やるじゃない」
「あいつは俺らと一緒やと思ってたに...絶対許しちゃへんで!」
最後の不穏な言葉を発していた奴はラグビー部の人にヘッドロックをされながら連行されていった...南無南無。
「あの...和田君...一緒に帰りませんか?」
流菜さんから一緒に帰らないか誘われた。
むずかしいことはあとでかんがえよー
———————————————
学校からの帰り道だ、いつもと違うことは流菜さんが近くにいるということだ。だがお互いに緊張して話が続かない、何か話の種になることはないか...そうだ!まいん交換しよう!
「あの...まいんのアカウント交換しませんか?」
「いいですよ!まいんアカウント交換しましょうか!」
Lunaというアカウントから申請が来た、アイコンは犬だ、飼っているらしい。後何故か室のアカウントがあった。
「そういえば...今日の和田君いつもと違いましたね?」
来た、この質問はいつか来ると思ったが今来たか...仕方ない、言うしかないか...
「実は自分ループしてるんだよね」
「ほんとですか?」
ジト目をしている、かわいい。
そうじゃなくて...
「ほんとさ、流菜さんへ告白するとループしちゃうんだ。」
「えぇっ...ごめんなさい...だけど何で告白しようって思ったんですか?しなかったらループが終わったかもしれないのに...」
「流菜さんに告白しないで明日を迎えたらループが来てしまうかもしれないと思って流菜さんに一生好きと伝えられないかもって思ったんだ、なら何回も繰り返す今日のうちに流菜さんへの告白をしようってね、成功失敗抜きに。何でループ抜けたのか謎だけど...」
ふと流菜さんの顔を見ると真っ赤にしていた。
「そうなんですか...すごく...嬉しいです...」
「好きになっちゃったんだもん、するしかないでしょ」
そう言って流菜さんを抱きしめた。
———————————————
その後の結果を言うと...キスをした。
流菜さんも僕のことを好きだったらしい。
何故以前のループに受けなかったのかはよくわからない、そういえば毎回かどうかは忘れたが授業中に指名した人は毎回違ったし風邪ひかない奴が休んでる時もあったな...パラレルワールドに来たのかもしれない。
ちなみに流菜さんは何故僕のことが好きになったのかと言うと僕とほぼ一緒だ、あっちも入試の時に気になって、そのあと友達になってどんどん好きになっていったらしい。あと友達になった時嬉しかったらしい、最初あった時は全く嬉しそうじゃなかったけどなぁ...やっぱり違う世界なのかもしれないな、まぁとりあえず付き合えてよかったと言うことで...
———————————————
家の玄関に誰かいる...誰だあいつ、室じゃん。
あいつ家ここら辺だったんだ...
話しかけるか
「おーいどうしたんだ室?」
「ふふっループは抜け出せて嬉しいかい?」
「何で室が知ってるんや⁉︎後口調全然ちゃうし」」
「そりゃそうだとも...以前の記憶に私はいたかい?」
「そりゃいr...居ないわ...じゃあお前誰なん?」
(そういえばそうだ、以前の隣は武者小路とか言ういかにも作家風な苗字のやつだ...)
「やっと思い出したようだね...さてループのし真相でも話すことがにしようか...」
「まず君がループと言っていたのは嘘だ、俗に異世界転生というやつだ、異世界と言ってもほぼオリジナルと近い世界だがね。」
「オリジナルっていうのは?」
「君も分かっているだろう?君が一番最初に告白した世界だ...何故少しずつ違うのかと言うと...それは知らない、上が決めたことだからね...」
「じゃああの世界では俺はどうなったんだ?」
「死んだ」
「は?」
「君は死んだんだ、告白されたあと目の前が真っ暗になっただろう?、辛すぎて、嬉しすぎて倒れたんだ、そしてその後心臓発作が起きて死んだ。ちなみに今回は神の力でどうにかした。」
「えっマジっすか...じゃあ何で俺を転生させたんですか?」
「なんか告白の後失敗して死ぬなんて可哀想だな〜って。ちなみに何で流菜ちゃんが受けたのかと言うと一緒にご飯を食べたからだ。」
「そんなことで⁉︎」
「そんなことでだ、元々印象が良かったのもあるし後一押しが欲しかったのだろう、ちなみに何故振られたのかと言うと目にクマがあったのとなんか違和感を感じたらしい。」
「何で違和感を感じたんですか?」
「もうちょっとロマンチックの告白されたかったらしい」
「えぇ...」
「まぁこれが解答みたいなものだよ君たち、それじゃあ私は天に帰る...あれどうやって帰るんだっけ?」
「何してんすか室さん」
「いいところになったら帰ってこいって...そういえば帰ってくる方法教えてくれなかったな...」
「まぁ当分ここにいたら?室にもいてほしいし...」
「告白かい?君には彼女がいるのに私にも手をつけるなんて変態だね...」
「違うわ!友達としてだ友達として」
「ふ〜ん、まぁ帰る方法もないし仲良くさせてもらうよ...後ちなみに君の家に親戚の娘として住むことになったから宜しく」
「は?何でそうなんねん?」
「仕方ないだろ...顔見知りが君しかいないし...後告白手伝ってあげたじゃないか!」
「それにしても限度っていうもんがあるだろ...」
「あら〜まーちゃんとはーちゃん帰ってきたのね〜」
「...お前まーちゃんって言われてたんだな」
「やめてくれ恥ずかしい...後お前も同じように言われてたじゃねえか」
「まっまぁいいじゃないか...家に入ろう」
「お前の家じゃ...家だな、入るか...」
そして服などがないことに気づき神の力でどうにかしたが色々凄いことになりそうだ...
そして流菜さんに室が親戚の娘で一緒に住んでるということを伝えた、色々面倒なことになるかもしれないからね!
———————————————
いろいろあったが流菜さんと付き合えたし何故か室と一緒に住むこととなった、今まで変わり映えしない日々を過ごしていたが明日から彼女がいるという変わらない日々を過ごして行くことになるだろう。明日からの学校が楽しみで仕方がない。
久しぶりの明日というのを迎えるのだから。
私は何度も”繰り返す“ ミッシェル銃象 @hosa555
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