永遠の雨
バブみ道日丿宮組
お題:永遠のにわか雨 制限時間:15分
さよならを告げたのは、雨の日。
神さまがいなくなった日とも呼ばれる。
神さまがさよならを告げたのか、それとも人間がさよならを言いつけたのか。
教科書によって受け取り方が違う。
ただ一つわかってるのは、地球は雨が止まらないということ。
「……」
これは地球上全てがそうなってる。
太陽と呼ばれるものを見たのは宇宙飛行士だけで、大気圏を越えれない人は見れてない。
人工太陽がその代わりに存在してるが、ただ光ってるというだけにすぎない。
もっとも世界がそうなってしまったのはかなり昔なので、光合成の作用はきちんと人工太陽に存在するらしい。
昔は酷かったとのこと。
疫病にかかったり、植物が枯れたり、動物がどんどん絶滅してったりと。
そんな話を聞くと、よくもまぁ人間が生き残ったものだと思う。
一時期二割ほどまでに減った人口は五割ほどまでに増えた。
とはいったものの人間という個性が弱くなったのも事実だ。
平均寿命35歳。
どうしても長生きというのができなかった。
世代交代がきっちりしてるというべきか、大昔の戦国時代に入ったというべきか。
死は突然やってくる。
病気にかかって死ぬということではなく、気がついたら死んでる。
学校でもたまにある。
クラス内で急に倒れたと思ったら、死んでたってことも起きてる。
死は隣にある。
いつそれが自分になるかはわからない。
永遠なんてものはない。
有限の有限。
いつ止まるかもわからないエンジンを私たちは動かし続けてる。
雨が変化して、毒のような作用をしてるという研究者はいるが根拠はない。雨の下にいくのは自殺行為で、雨水を採取するには国の許可がないといけない。
死ぬとわかって行く人はいない。
だから、特効薬は生まれない。
永遠の雨がそこに降り注ぐばかりだった。
永遠の雨 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
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