10歳 3か月 学校に犯罪組織が侵入とかテンプレですね 前編

 2020年 6月 〇日


 今日、学校に犯罪組織が侵入してきて、生徒が人質にされるというライトノベル的展開が起きた。

 正直な話をすれば、このイベントが起きた時に。ライトノベル的展開キターーーーーーってなったわ。

 いやまあ、洒落になってない大事件だけどね。

 イベントとか言っちゃ駄目だけどね。


 因みに事件としてはもう解決しているし、諸々の後処理も終わっている。

 当たり前だけど学校は普通に休校になった。

 という訳で現在、家で俺はゆっくりと日記を書いてる感じだ。


 まあ、中々に混沌極め切っている事件だったし、面白おかしく書いていくわ。


 事件が起こったのは2限目の国語の授業が終わった後、今日も今日とて有り余るお金に言わせて買い込んだライトノベルを休み時間に読み漁っていた時に事件は起きた。


 俺の異能【影分身】が急に使えなくなったのだ。

 そのまんまである、俺が影分身を出そうと思っても影分身を出せなくなったし、いつもなら、自壊しろと念じるだけで自分の出した影分身を指定して自壊させれるのに、そのパス?のようなものが途切れたのだ。

 まあ、焦ったね。

 異能【影分身】は6歳の頃に発現してからずっと俺の側にあった異能。俺が世界最強になれたのもある意味で影分身のおかげだし。俺が今こうして様々なライトノベルや本を読み精神的に成長出来たのも影分身のおかげだし、異能管理局と警察に武術を教えるという形で大金を稼げているのも影分身のおかげだ。


 そんな影分身が使えなくなったのだ。

 焦らない訳がない。


 で、ヤベエ、どうしようどうしよう思ってたら。

 教室に私は犯罪組織のメンバーですって自己主張してるような、いかにもって感じの怪しい服を来たオッサン二人が部屋に堂々と入って来た。

 そんでオッサンは一言。


「上野泰斗、我らの計画の為にお前を始末する。お前の闇系統異能は我らの仲間の異能によって無効化しておる。大人しく殺されろ」

 と。


 この時点でこいつらが何かしらの目的があって俺を殺そうとしていることと、俺が異能が使えなくなったのはこいつらが原因だということが確定した。

 つまり、俺に敵対をしたということだ。


 だから、闇魔法・闇拘束を使って、オッサン二人を闇で縛り上げました。


 以上。

 終わり。


 まあ、そうだよね。

 一応後々分かったのだが、オッサン二人の異能として、片方は【筋力倍加】筋肉量が2倍になる異能。

 もう片方は【死体操作】、自分の目の前で死んだ人間の死体を1体だけ操ることが出来るって異能だ。


 どちらも普通に強い、当たり異能だけど。

 でも、俺からしてみればゴミと変わらないって話だ。

 

 で、拘束した後に適当に闇魔法で洗脳して、目的を喋らせると。

 

 え?クラスメイト達はどうしたかって、そこは、まあ適当に実は俺、異能力者なんだよねって感じで無理やり通した。


 状況からしてみれば、いきなり教室にオッサン2人が現れた。それをオッサン二人が何か問題を起こす前にいとも簡単に俺が闇拘束で制圧したって感じだ。

 明確な恐怖ってのを味わっていないので、なんかこう、思いの外あっさりと受け入れられた。

 まあ、あっさりと受け入れられた要因の一つとして、同じクラスに異能力者である小篠さんがいたから、異能に対する親近感があったってのはあると思うわ。知らんけど。


 さて、話を戻そう、俺は闇魔法でオッサン二人を洗脳して事情を聞くわけだ。

 そしたら、何とビックリ、どうやら狙いは俺と小篠さん二人の殺害だったらしい。

 というか、最優先殺害事項は小篠さんで俺はあくまでそのついでって感じだった。


 どういうことって思って、聞いたが、依頼人にそう依頼されただけで知らないと答える。

 洗脳してるし嘘ではないだろうから、まあ、本当にそうなのだろう。


 さて、どうしようかと悩みつつ、取り敢えず小篠さんに護衛として異空間からヤミちゃんを出して側に置いておく。

 その後オッサンから俺の異能を無効化する異能を持ってる異能力者の場所を吐かせるわけだ。

 速攻でゲロって、場所が今は1階で異能無効化のための結界維持をやってるって聞き出せた。

 で、その結界の邪魔をすれば、異能無効化は解除されるっての情報も貰えた。

 そっから、他にもメンバーはいるのかとか、組織の名前とか、ボスの名前とか拠点とか資金とか諸々全部聞きだしたのだが、なんとビックリ、この組織が件の【異上魔上】だったの。

 俺が全然足取りを掴めずに四苦八苦していた。凶毒が所属している犯罪組織。

 もはや運命だろって思いながら、俺は拠点の場所も知れたし、【異上魔上】壊滅させようって思ったら、異能がまた使えるようになっていた。


 あれ?

 

 結界維持やめたのかって軽く不思議に思いながら、慌てて走って1階に降りる。


 で、そこにいたのは、【異上魔上】のメンバーおそらく7人いた、メンバー全員を闇で喰い殺しているクイナちゃんだった。


 ほんでもって、そんな俺を見てクイナちゃんは一言。


「泰斗お兄ちゃん、悪い奴らは始末したよ。褒めて褒めて」

 と言ってきた。


 まあうん。中々にクイナちゃん狂ってたわな。


 マジで反応に軽く困りつつ、しょうがないから頭をナデナデしたわ。

 はい。

 つい最近、日記で学校に犯罪組織は来て、俺が颯爽とカッコよく助けるとか戯言をほざいてたが。前言撤回だな。

 クイナちゃん多分一人で大丈夫だわ。というかサイコパス診断引っかかるレベルでクイナちゃんなんというか、クイナちゃんだったわ。

 

――――――――――――――――


 補足説明

 次回、より詳しく諸々の説明をするから安心してくれよな。

 知らんけど。 

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