10歳 3カ月 弟子(24歳。クール系美人)に告白された件について

 2020年 6月 〇日


 俺は今日弟子に告白された。

 弟子、まあつまり、俺が異能管理局と警察に我流武術を教えている関係で師匠として指導している一人が俺に惚れて告白してきた訳だ。

 

 ちょっと何を言ってるか分からないかもしれないが。


 大丈夫だ。


 俺も何を言ってるか分からない。

 というか何を書いてるんだよって気分だ。


 さて、一回状況を整理させよう。


 俺は1カ月ほど前。かくかくしかじかの【ラノベ的鑑定】とか海外からのアレとか諸々のアレが重なって、武術を教えることとなった訳だ。

 そうして俺が武術を教えている中でも3人、トップクラスに才能を持っている、もはや人外の化け物としかいいようのない、神から愛された武の天才がいたわけだ。


 一人目はクール系美女であり、誰も寄せ付けないって感じの氷の貴族令嬢だ。いやまあ実際に貴族とかではないよ、ただそれがぴったりと当てはまるんだよな。

 そんな彼女は異能管理局所属で異能【氷姫】というのを持ってるらしい。

 普通に化け物強くて、異能管理局でもナンバーエイトの称号を持ってたらしい。そう持ってた。だ、俺が武術を教えてしまったせいでめきめき強くなって、いつの間にかナンバースリーになってた。


 二人目は警察所属の熱血体育会系だ。

 最初から俺に対して暑苦しく、もっと俺に訓練をとか言ってくるので、少々ウザったく感じて馬鹿かよってレベルの訓練を課したら、こなしてきやがった、普通に化け物。特に筋肉が化け物。身長というか体長が2メートル34センチという見上げないと見えないよって感じの化け物だ。

 体重を聞いたら、249キロって言われた。

 因みに異能力者とかではない。ないけど、もうお前異能【筋肉】とか異能【筋肉お化け】とか異能【脳筋】とか持ってろよって思う。


 三人目は異能管理局の隠密部隊に所属している、14歳の少年だ。俺が教えているメンバー(数千人以上)の中だと文字通り一番若い。

 というか、本来なら年齢的にも俺の武術を教わるみたいなのはなかったのだが、どうしても自分の手で復讐したい相手がいるらしく俺が対人に特化した武術を教えてるってのを何処からか聞きつけて僕も弟子にしてくださいって土下座してきたんで教えてる。

 中々に復讐の目でギラついていたし、ライトノベル的にこういうキャラいそうって思ったので、弟子にした。

 弟子にしたといっても他と同じように教えるだけだけどな。

 いやまあ、後れを取り戻させる為と本人のやる気を鑑みて最近は諸々の訓練が終わった後夜中に付きっきり(影分身)で特訓してるんだけどね。

 普通に化け物強くなってるので、結構俺的にも良い特訓になっている。かなり有意義な時間ですわ。

 因みに俺のことを師匠といって慕ってくれている。

 偶にお兄ちゃんって呼んできたりして顔を赤らめたりするから、何というかそっち方面で重要ありそうって思ったりもしてる。ただ闇で全身を覆っていて、紫色のモヤモヤの俺をお兄ちゃんって間違えるなよって思いはあるけどね。

 それにそもそも論として俺は10歳なんで、お兄ちゃんというよりかは弟なんだけどね。wwww。4つも俺の方が若いっていうね。wwwwww。

 まあ、それはどうでもいいか。

 因みに異能【気配激減】という気配を激減させる異能を持っている。

 あくまで気配を激減させるだけなので、普通に機械類には映るが、対人戦となったらば、ほんの一瞬だが、あれ?どこいったって感じがするから。まあ。対人戦にはかなり強い異能であるわ。

 

 で、話を戻そう。


 この3人の中で俺に告白してきたのは一番最初に紹介した、異能【氷姫】を持つクール系美女だ。

 

 まあ、うん。意味が分からないよって話だけど、この3人のメンバーだと納得はいくわな。

 だって他二人は男だもん。逆に告白されたらどうすればいいんだよ。教えてくれよ誰か。いやまあ、今は多様性の時代だけどさぁ。ねえ。俺はノーマル?なんだ。

 というか、そもそも論として特訓の為に俺は自分の身分を隠すという目的で全身を闇で覆ってるんだぞ。

 全身闇闇のモヤモヤ人間だぞ。

 

 カッコいいか?


 否、カッコいいわけがない。

 普通にただの化け物です。

 惚れる要素なんてないだろう。つまり思春期あるあるの罰ゲームということですね。

 なので、本当は俺のことなんて好きじゃないです。


 という訳ではい。終わりです。終わりです。終わりで~す。だから俺は悪くないです。


 そんな冗談はさておいて、おそらくあくまで俺の予想ではあるが、俺に告白してきたクール系美女もとい氷姫さんは俺の強さに惚れたって感じがするんだよな?

 自分で言うのもあれだが、俺って世界最強だし、影分身といえでも世界最強なことには変わりない。

 一定上のダメージを受けたら自壊するけど、それ以外は本体と能力的には同じなのだからな。

 他にも俺に惚れる要素があるとすれば、そうだな、面倒見が良いとか?師匠としてて取り足取り技を教えてくれる。

 それも俗にいう極意やら奥義と言えるような最高の技術から、相手の裏をかく方法、人の動きの癖に戦う時に人間が無意識化に庇ってしまう場所やら行動、ほぼ全てを教えてくれるんだ。

 まあ、うんカッコよく見えるわな。


 こんなものかな?多分、知らんけど。


 あ、因みに告白されたけど、普通に断ったよ。

 クール系美女なんだし、普通にクッソ可愛いから付き合いたいとかいう思いはなくはないけど。

 年齢がちょっと流石に離れすぎている。

 10歳と24歳だ。

 14歳も離れている。何なら生きている年月が倍以上違う。

 いやまあ、影分身のせいでというかおかげで俺の精神年齢は多分10歳じゃあないけど、それでもねえ、俺まだ未成年だし。

 法律的に言えば氷姫さんは未成年淫行で捕まりますね。俺に法律が適用されるかは怪しいラインやけど。


 告白されて振ったわけで、少々ぎすって気まずくなるかなって思いきや、これがまた、そうでもない、なんか知らんけど。諦めませんよ。いつか振り向かせて見せます的なことを言われた。


 氷姫の異能を持ち、クールキャラでいるのに、氷の貴族令嬢って感じのツンとしたキャラなのに、そんな可愛すぎる発言いいんですかって思いはあったが、まあ、うん。いいんじゃね?普通に可愛かったし。


 でも、多分俺が振り向くことはないと思う。

 やっぱり年齢の壁が大きすぎる。


 以上

 終わり。

 

 今日の事後報告でした。


 因みに最近は魔法の成長とか影分身の成長はかなり遅くなってはいるが、戦闘技術の上昇がマジで著し過ぎてヤバい。

 うなぎ登りって奴だ。知らんけど。

 それはまあ、何千人という弟子に技術を教えてる=それだけの人数との戦闘データが俺に蓄積される訳だ。

 これによって今までは人間でいえば俺一人分しかデータとしてなかったのが、何千人分というデータとして持てるようになり、初めて戦う(模擬戦含む)人でも戦い方の癖や行動から、次の攻撃の予測みたいなのが出来るようになった。

 なんか、気分は軽い未来予知だな。

 結構楽しい。


 以上。

 今度こそ終わり。


 ――――――――――――――――


 補足説明

 今回の主人公の言った化け物才能ある3人は全員主人公を殺せる可能性を持った勇者パーティーの一員です。

 そして今の所、主人公への好感度が一人目の氷姫は普通に憧れと敬愛が混ざって家族にしたいってレベル。

 二人目の筋肉お化けは、めちゃくちゃに強くて、自分を強くしてくれる心の底から尊敬できる師匠にして恩師。

 三人目の復讐に燃える少年(少女)はお兄ちゃん(リアル兄は死んでいる)になって欲しい。

 てな感じです。


 つまり、敵対するとかありえないってことです。


 え?三人目が少年(少女)になってるって、勘の良い皆様ならお気づきだと思いますよ。

 え?(リアル兄は死んでいる)って文章あるし、そのリアル兄を殺した人を復讐したいと思ってるってこと?

 イエスです。

 あれ?そういえばこの少女隠密部隊・・・てことは暗殺部隊・・・あれ?暗殺部隊、異能管理局の長、強盗事件、尋問、闇剣、面倒だからそのままキリリングゴーした主人公。

 あれ?

 あれ?

 あれ?

 これは、もしかしなくても、もしかしなくても。つまりそういうことです。

 主人公が復讐相手ですね。

 

 ――――――――――――

 

 面白いと思っていただけたら星やハートを頂けると嬉しい限りです。

 作者のモチベーションが上がります。

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る