9歳 僕から俺へ&ペットのヤミちゃん最強説

 2019年 3月〇日


 今日から僕ではなく俺ということにした。


 え?何でかって。

 それは今日お父さんに言われたからだ。

 

「泰斗もそろそろ僕じゃなくて俺って言葉遣いをしてもいいんじゃないか?」

 って。


 お父さん曰く、僕って使ってると弱々しく見えるし、舐められぞってことらしい。もちろん、大人になったりして目上の人と接する時は話が変わってくるけど。それはまあこれから学んでいけばいい。取り敢えずはもう9歳になるんだし、僕じゃなくて俺っていう言葉を使った方が良いんじゃないかって。


 なるほどって思うと同時に何となくストンと落ちたのね。


 という訳で僕ではなく俺というようにします。

 偶に僕が出るかもしれないが、まあ、基本的には俺でいきます。はい。多分。知らんけど。


 まあいいや、今の所はすくすくと成長して9歳になってもちゃんと日記を書いている訳だし、普通にいつもの様に成長の記録でも書いていきますか。


 まず異能【影分身】は遂に安定して300体以上、頑張れば500体以上同時に出せるようになった。

 その上で、最初の100体はほとんど体力消費はゼロで出せるようになった。


 控えめに言ってかなり強くなったともう。


 最初の頃は影分身を出す度に体力を等分とかそんな感じだったけど、使えば使う程、その境界が曖昧になってきて、ついにこの領域まで至った。

 自分でもかなり成長をしたと思う。成長し過ぎていると思う。


 その為、影分身は常時100体出しているような感じで、基本的には全員異空間にポイしてる。

 ほんで、異空間で武術鍛錬という名前の殺し合いや、無難に魔法鍛錬や読書をさせている。


 まあ、当たり前の話だけど異空間ではWi-Fiが通ってないので、ネット小説とかは読めないというかなり大きなデメリットがあるけどね。

 まあ、それはしょうがない。


 で、次に魔法だ。


 魔法に至っては何というか馬鹿の領域とでもいうべきか。

 理外の領域とでもいうべきか。

 意味が分からないくらいに強くなった。


 具体的には闇魔法が意味の分からないことになった。


 俺には闇魔法の才能があると思ってたのだが、想像以上にその才能があったらし、何となく、そう何となくで闇魔法を使えば闇の眷属とか生み出せるんじゃねって?軽い気持ちで分身の魔力を300体程使って闇の眷属を生み出してみたのだが。これが語彙力が崩壊するレベルでヤバかった。

 何がヤバいって。初めての眷属作成ということで家で護衛をしてくれそうな可愛いペットみたいな感じで犬を想像したんだ。

 そんで出来たのが黒色と紫が混じった。闇みたいな色をした、割と可愛い30センチくらいの小型犬。

 おお、可愛いの出来たなって思いながら、練習として軽く俺の分身と勝負させてみたのだが、至って普通に全力の俺の分身3体同時に撃破する程度の力を持っていた。

 

 あの時は開いた口が塞がらなかったわ。

 何というか心がぶち折れたような、いとも簡単にとんでもない化け物を産みだしたことに恐怖するべきというか。

 まあ、とにかく、俺の闇魔法ヤバすぎるって。


 何度も言うが。俺は強いと思う。

 俺単体で闇魔法を自由自在に使いこなして、戦闘技術も化け物級、銃弾とかも無効化出来る闇を纏える。

 そんでもって毎日走ってるおかげか、体力もかなりある。

 そんな俺を3人同時に相手して勝つ。


 うん。化け物だな。


 何これ、可愛い子犬のくせしてとんでもない化け物なんだけど。


 まあでも俺の命令には絶対服従だし、変なことさえしなければ可愛らしい犬だから。

 いっかな?多分大丈夫だろ。問題はない。多分。


 という訳で家族は俺が闇魔法を使えることを知ってるので、というかあの誘拐事件のせいで知られちゃったので、闇魔法で作りましたって正直に説明して我が家の可愛いペットとなってます。

 名前は闇魔法で出来たからヤミちゃんという凄く安直な名前を妹がつけてとても可愛いがってます。


 まあ、そのヤミちゃんがとんでもない戦闘力を持った化け物だとは知らないけど。

 せいぜい闇魔法で出来ている、餌とかいらない上に排泄もしない、可愛い犬って感じだな。

 そんなヤミちゃんだが、量産してます。

 偶に魔力が余ったなって思った時に影分身使って量産してます。

 影分身300体分の魔力を使うので、一日1匹作れるか作れないかだが、作れる時は作ってます。

 今の所は6匹程いる。異空間内にて俺の影分身の対戦相手となってくれている。

 

 偶に放置してると6匹で仲良さそうにじゃれ合ったり、一緒に丸まって寝てたりする。

 めちゃくちゃ可愛い。でも、この6匹だけで下手な町くらいなら壊滅出来るくらいの戦力は持ってるんだよな。


 まあ、次、武術。

 これはヤミちゃんのおかげというか、何というか、また一段と、いや三段くらい強くなった。

 なんかもう漫画やらアニメやらのライトノベルやらの領域に片足を突っ込んでいる。

 理屈とかは一切分からないのだが【反射の極意】が出来るようになった。

 【反射の極意】ってのは俺が勝手に言ってるだけなのだが、それが一番しっくり来るのだ。

 ようは、攻撃が来ます。

 その前に攻撃が当たる瞬間に意識していないのにその時その時の最適解を気が付いたら取っているようになっていた。


 マジで意味が分からないだろ。

 自分でも意味が分からない。

 だけど事実なんだ。


 まるで人が熱い物に触れたら反射的に手を放すような。そんな感じだ。

 だから俺は俺の大好きな某アニメに影響を受けつつ、この技を【反射の極意】って呼んでる。


 でも、ヤミちゃんには勝てない。

 【反射の極意】なんて大層なことを言ってるが、ヤミちゃんはその反射が出来ないレベルの大量の攻撃をぶち込んでくる。

 具体的には闇魔法・闇触手を使ったほぼ無限ですかってレベルの大量の触手攻撃だ。

 無理です。普通に死にます。

 終わりです。終わりです。終わりで~~~~~~す。


 まあ、最近では少しは避けられるようになったりもするが・・・、やっぱり無理ですな。

 ヤミちゃん強すぎ。

 まあ、俺もやろうと思えば同じような攻撃出来るけど。いかんせんヤミちゃんは小型犬サイズというわけで体が小さい上に身軽でジャンプ力をあって、空中で翼を生やして自由自在に飛ぶことだって出来るのだから。

 まあ、うん。当たらないっすね。


 以上。終わり。


 今日の結論


 ヤミちゃんは最強。

 というか落ち着いて考えれば俺の影分身300体分、つまり俺の全魔力×300倍を消費して生み出される化け物が弱いわけがないわな。

 それこそ今の俺の魔力ならほぼ何でも切れる闇剣を1万本以上出してもまだ余裕があるレベルだからな。

 その300倍。闇剣が最低でも300万本以上の魔力。まあ、うん。それは化け物になるわな。


 あ、それとこれは蛇足かもしれないけど、素の身体能力が化け物になりつつある。

 50m走を全力で走ったら5秒切ってた。

 学校の体育で時間が余ったとかで偶々測った感じで、特に体力測定とかではなかったので、その時は先生がストップを押し間違えたみたいな感じで、流石に有り得ないってことでその場は収まったが。異空間でストップウォッチ使って測ったら4秒333っていう頭おかしいって感じの記録が出た。

 素の身体能力でこれだぞ。流石におかしいって、俺まだ9歳というかその時の俺まだ8歳。

 何があったんや。俺の体に。

 というか今までそんなことなかったぞ。

 体力はめちゃくちゃあったかもだけど、別に素の身体能力はそんなだったぞ。


 いやまあ。特にデメリットとかはないからいいけどね。


 以上。今度こそ終わり。


――――――――――――――――


 補足説明

 ペットのヤミちゃん

 主人公が自分の魔力×300で生み出した30センチくらいの小型犬の形をした理外の化け物

 色は黒と紫が混じった感じで目は普通につぶらな瞳でめちゃくちゃ可愛い。

 主人公の妹である上野風香(7歳)が気に入って、ヤミちゃんと名前を付ける。

 基本的にヤミちゃんは主人公から最初に渡された魔力しか保有しておらず、闇を放つような闇弾や闇飛ばし等の放出系統、遠距離系統の攻撃は使えない。

 正確に言えば使えなくはないが、使うと弱体化をする。

 その為、闇翼や闇触手といった、自分の体から闇を纏ったり、闇を翼や触手の形に変えての攻撃等しか行わない。(充分に化け物)

 身体能力は非常に高く、体重は闇で出来ているということでほぼゼロな為、空中を蹴るだけで、空に浮かんだり、そのまま強い推進力を生み出して空中を自由に進むことが出来る。

 基本的な物理的攻撃は闇で出来ている為に無効化する。

 銃弾とかは一切意味がない。ただ綺麗にすり抜けて終わりである。

 攻撃を通す為には弱点である光属性、もしくは火炎属性を使用するか、攻撃に魔法の属性もとい余剰エネルギーを纏わせる必要がある。

 魔法や有効な異能を使えない場合はヤミちゃん相手に勝つ方法はむぼゼロに等しく、一瞬で殺される。

 行動は犬そのものであり、懐いた相手には自分の命をかけてでも守り通そうとする強い忠誠心を持つ。

 なお、主人公は気が付いていないが、ヤミちゃんは全員が思考を共有しており、また主人公の魔力から作られている為、主人公の作り上げた異空間を自由に開くことも出来る。

 つまり、ヤミちゃんがピンチになれば、異空間から仲間のヤミちゃんや偶々、その場にいた主人公の影分身等がぞろぞろと現れるという無理ゲー仕様となっている。

 冗談抜きで今現在の主人公の戦力だけで日本という国に対して甚大な被害をもたらすことは可能である。

 だって、ヤミちゃんを使ってこっそり国会議事堂にでも忍び込ませて、そっから異空間を開いてヤミちゃんを大放出させれば、あっという間に地獄絵図を作り出せる。

 で、全部が終わればヤミちゃんを異空間に戻すなりすれば完全犯罪の完成である。

 監視カメラ等で映ってても。映ってるのはヤミちゃんもとい可愛いらしい子犬のみ。

 ご都合主義の塊のような異能者がいない限りは絶対に主人公の元にはたどり着けない。

 これを繰り返すだけで、日本という国、何ならそれ以外の全ての国に対して甚大な被害をもたらせる。

 まあ、今の所は主人公がそんなことをする未来はないので安心してください。


――――――――――――――――――――


面白いと思っていただけたら星やハートを頂けると嬉しい限りです。

 

 

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