第11話 クエスト(リューバ編)
とりあえずリューバはそれぞれ3人の依頼主の所へ行き、軽く説明を受けた。
手には地図を持っている。1人目の依頼主が、迷わないようにくれて残りの2人の依頼主もその地図に大体の植物の場所に印を入れてもらったのである。
それぞれの場所を見るに、それぞれ3つが見事に離れているので中々しんどそうではあるが、それぞれ範囲が結構絞られているので無理ゲーではなさそうだ。
軽く見積って、頑張ったら夕方くらいには終わるだろう。これなら女神の助けは必要なさそうだ。
ということでクエストスタート。
立ち回りとしては単純、現在地から近い所から順に回っていくという流れだ。
まず、リューバは街を出て東の草原に来た。ここの奥に最初の植物がある。
ちなみに、ラウラスの周囲は北に山脈、東西に草原、南に砂漠となっており、3つのクエストの目的地はそれぞれ東、北、西となっている。方角を見分けるには山がある方が北と覚えるのがよい。
それにしても優雅な旅路だ。迷惑な女神に手を焼くこともなく、初めて見る植生に目を輝かせながらマイペースに進むことができる。
「これぞ
一面に広がる草原で、リューバはそう言ってひとり喜んだ。
そしてしばらく地図を参照しながら結構歩いていると、植生が変化したと言っていいほど足下に広がる色彩が変化していることにリューバは気づいた。
さっきまで緑一色だった草原に、紫や黄色といった植物が見かけられるようになったのだ。
目的地はもう近い。教えてもらった目印を頼りに、リューバは早速お目当ての植物を探し始めた。
「……これかな?」
なんと一瞬で見つけた。リューバは洞察力に長けている。
竜の羽のような特徴的な葉の形が特徴的な草である。その色や形、匂いなどを嗅ぐ限り頼まれた植物と八割以上は一致している。
リューバはそれをいくつか摘んだら懐にしまい、次の場所へ向かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます