化の物

僕ら何を望んでたんだろう

この小さな逃げられない世界で

愛してはやまない世界で

僕らはひとりぼっちなのに



また『ある日』が繰り返されて

序章が進まなくなっていく

あの日のことを悩んだって

追いつかない思考がそこにある

ああ何をして

ああ何を食べてたか

知っても仕方ないことの繰り返しの息継ぎ


愛しいとかの愛の言葉じゃ

救えない命があるのと同じように

帰らない命と同じくらい

彷徨ってしまってる僕の心

悲しいとかの嘆きだけじゃ

ここからの世界が開かないように

鍵の腐ったドアと同じくらい

価値を無くしてしまった僕の心



嘆くだけじゃダメ

泣いているだけじゃダメとか

具体的ではない壁に

僕らあと何回

あとどれくらいの時間と

過ごしていけばいいの

僕らまた挟まって

狭間にまたひとりぼっち



愛しいの意味がわからないの

そんな可愛い言葉で交わした笑顔に

勝るものなんてないのと

泣き顔を晒した化け物は笑う

まだこれからが勝負だと



愛しいとかの愛の言葉じゃ

救えない命があるのと同じように

帰らない命と同じくらい

彷徨ってしまってる僕の心

悲しいとかの嘆きだけじゃ

ここからの世界が開かないように

鍵の腐ったドアと同じくらい

価値を無くしてしまった僕の心



明日また日が昇って

同じような服を着て

同じ方向に進んでいくんだ

僕らの中にはいつまでも

化け物が住んでいる

化け物のお陰なのだと思えるように

悪魔の囁きより化け物の笑顔の方が

優しく見えてしまった

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