【倉知兄妹編 最終回】妹と俺は相思相愛

 妹の舞のスクール水着姿を観た後、自室に戻った俺。

あの姿が頭から離れない。気分転換のためにゲームをしても集中できない。


これ、マジでヤバい気がする…。


今の俺は、舞の顔を直視できるだろうか? 普通に会話できるだろうか?


…ちょっと待て。この状態って、舞の中学時代に似てる?


―――


「あれぐらいの時期、兄さんがかっこよく見えて顔を直視できなかった。兄じゃなくて、1人の異性として見ていたから。そんな状態だったから、会話がおぼつかなかったの」


―――


もう認めていいかもしれないな。俺はシスコンであることを。


相思相愛なら舞に伝えないと。俺は再び舞の部屋をノックした。


「俺だ」


「兄さん? 入って良いよ」


許可をもらったので、入る俺。


舞は既に私服に着替え直している。宿題中だろうか?


「どうしたの? 兄さんから用事なんて…」


俺を見つめてくる舞。


「あのさ…」

舞の顔を観るものの、恥ずかしくて直視できない。目をそらしてしまう。


「その反応、私を意識してる?」


舞に図星を突かれてしまった。


「…わかるのか?」


「そりゃ、私が中学生の時と同じような反応だもん。わかるよ」


「そうなんだ。お前のスクール水着姿を観てから、頭から離れないんだ。

どうやら、本当に魅了されたらしい」


「そっか。嬉しい♡」


「もう舞なしの生活は考えられない。お前が言ってた相思相愛、今ならわかる」


「兄さん。やっと認めてくれたね」


抱き着いてくる舞。今の状況でこれはキツイ…。



 その後、俺達は将来のことを話し合った。言うまでもなく、同棲することを目標にした。俺が高2・舞が高1の今では、不可能な話だ。


舞と一緒に暮らすには、俺が頼もしい存在にならないといけない。


俺はできるだけ勉強を頑張った。良い成績なら、両親に多少無茶なお願いをしても問題ないはず。舞も納得し、彼女なりに努力するようだ。


俺と舞はお互いを意識しているから、当然ムラムラするが前戯で我慢した。

本番は同棲の時にすると、舞と相談して決めた。お楽しみは後にとっておく。



俺は大学進学と同時に、1人暮らしをすることにした。

学費と生活費は両親が出してくれるが、家賃は俺が出すことになった。


舞は頻繁に遊びに来てくれる。来年舞が高校を卒業した時、ここに住んでもらう。

そういう前提で家を選んだから家賃が高くなり、両親が払うのを拒否した。


なので、自分で払う事にしたのだ。



舞が高校を卒業し、俺がいる家にやってきた。舞の大学は俺とは違うが、俺の家から通える範囲で選んだようだ。


同棲する理由を、両親には『お金を貯めるため』と言ってある。


不景気の昨今、それを言われたら両親だろうと反対できないだろう。



これで俺と舞を邪魔するものはなくなった。さぁ、お楽しみの時間だ。

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