第14話
私が逃げるように駆け込んだ空き部屋は丁度いいくらいの日当たりでソファーとテーブルが一つずつ置いてあり、生徒にとっては秘密基地のような場所だった。
初めて朝の朝礼サボっちゃった、、、先生に後で怒られるのやだなぁと落ち込んでいると誰かの寝息が聞こえた。
誰だろうと、ソファーに近づき見てみると漫画のような美少女が寝ていた。まつ毛が長く、鼻筋は通っており、唇はふっくらして赤い絵に描いたような美少女だった。あまりの綺麗さに見入ってしまっていると
「なんですかっ!!」
怯えた顔で私を睨む美少女。
「ごめんなさい。あまりに綺麗だったから、、、」
「私、綺麗とか可愛いとか言われるの好きじゃないです!」
上目遣いで睨む美少女を不覚にも可愛いと思ってしまった。
なんて思っている場合じゃないと警戒心MAXの美少女をなだめるように自己紹介をした。
「私、2年C組の時風千春です。全然怪しいものではないのでご安心を。」
まだ少し警戒していたが、少しほぐれたのか
「同じ、、クラスの、、筑波彩音、、、、です。」
照れているのか段々声が小さくなっている筑波さんを、また可愛いと思ってしまった。
だけど私の中に疑問が浮かんだ。なんで同じクラスの人なのに知らなかったんだろうと。頭にハテナマークを浮かべ考えていると何かを察したのか筑波さんは
「私、、ほとんど、、学校、、、言ってないから、、、、」
少し気まずそうに言った。
「筑波さんは学校嫌い?」
「嫌い」
さっきまで恥ずかしがっていたのにこの質問だけは即答した。
「私も嫌いだよ。しかも、今の学校生活に馴染めなくて孤立しちゃってるんだ。」
なぜか初対面なのにこんなことを話してしまった。
「わかります!私も高一の頃から学校に馴染めなくて、、、」
「そうだったんだね。私も高一の時からだよ」
こんなにも話が合う人がこの学校にいたなんてと感動した。
「筑波さんは、」
と言いかけた途中に
「あの!彩音でいいですよ」
「なんか筑波さんて、呼ばれるのやだから名前で呼んで、、、ください」
恥ずかしそうに顔を伏せながらそう言う彩音ちゃんはとても愛らしかった。
「彩音ちゃん、私も千春でいいよ!あと私に敬語使わなくていいから」
「わかった。千春ちゃん」
あまりの嬉しさにはい!と大きな声で返事をしてしまった。そんなを私を見てふわりと笑う彩音ちゃんはまるで天使のようだった。
なぜか今日はいつもより興奮していきよいがあったのか
「彩音ちゃん!よかったら私と連絡先交換してお友達になってくれませんか?」
と思い切っていった。恐る恐る彩音ちゃんの顔を見ると少し驚いた顔を見せた後また笑って
「はい!」と言ってくれた。
「なんかこれ告白みたい」
とクスクス笑う彩音ちゃんを見て私もつられて笑ってしまった。
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