少女の夢
@tasumania
少女の夢
少女が目を覚ましました。とても早起きです。
少女は顔を洗います。すごくスッキリしました。
少女は着ていた服を洗濯します。しっかり汚れを落とします。
少女はご飯を調達しに行きます。1人でも大丈夫。
少女は荒れた道を行きます。転ばないようにちゃんと足元を見ます。
少女は昨日仕掛けた罠を見ます。もう罠なんてお茶の子さいさいです。
少女は罠に掛かったうさぎを見つけます。満面の笑みを浮かべます。
少女はご機嫌に今日のご飯について考えます。久しぶりのご飯はわくわくします。
少女は走って家まで帰ります。家に帰るのが待ち切れません。
少女はつまずいて転んでしまいます。でも大丈夫、こんなことでは泣きません。
少女は手に持っていたはずのうさぎが見当たらないことに気づきます。どうやらうさぎは逃げてしまったようです。
少女は足取り重く家に帰ります。今日もご飯にはありつけそうにないです。
少女は泣きません。こんなことでは泣いていてはダメなのです。
少女は早めに寝床につきました。寝てしまえばお腹は減らないからです。
少女はなかなか寝つけません。空腹が邪魔をするせいです。
少女がもんもんとしていると誰かに呼ばれている気がしました。おそるおそる近づくとそこにはいっぱいのご飯がありました。
少女は目を疑いました。カレーにおすし、フルーツの盛り合わせがあり、そして何よりも大好きなお母さんがいました。
少女は走りました。大好きなお母さんにぎゅっと抱きしめてもらうためです。
少女はもう我慢しなくていいんだと思いました。やっと、やっと、やっと……。
少女は甘い夢から目を覚ましました。突き出した手は綺麗な星に向かっています。
少女は体を起こしました。周りを見渡してもご飯はなくもちろん大好きな大好きなお母さんもいません。
少女はまた横になりました。虫の鳴き声が少しうるさいです。
少女は硬い石の枕を濡らしました。ごめんなさい。今は少しだけわがままを言います。お母さんに会いたいです。
また朝が来ました。
少女の夢 @tasumania
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
迷走/@tasumania
★0 エッセイ・ノンフィクション 連載中 1話
喧騒/@tasumania
★0 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます