第46話 計画変更!
「と~に~か~く!それくらい楽しみだったってこと!」
プクりと頬を膨らませる奏。
「まぁ、そんなの見れば分かるけどな」
実際俺も楽しみだし。
高校生カップルの定番じゃないか。ディズニーデートなんて。
しかも奏と来れるという祝福。神様ありがとう。
「早速だけど何乗るなにのる!?」
手を引っ張りながら、歩き出す。
「ちょ、そんな急がなくても」
「アトラクションは時間勝負なんだよ?歩いてる時に決めなきゃ何時間も行列に並ぶ羽目になる」
「それはヤダな」
「ならせっせと動く!そんでもってアトラクションを決める!」
「といわれてもな~」
最初からジェットコースターみたいなのは後に響きそうだし、かといってホラー系に乗るのは奏が嫌がる。
ゆっくり系のは最後の方に乗りたいし……………全く良い案が見つからない。
てかシーの方には絶叫系が多いし、ランドに行けばよかったな。
だって、こっちだとタワーオブテラーとかインディ・ジョーンズ、センター・オブ・ジ・アースなんかはホラーと絶叫のダブルパンチだ。
奏が乗れっこない。
特にホラーはな。絶叫は大丈夫なはずだから。
「零二くん、なら最初はこれに乗ろう!」
と、地図を指差すのは、
「トイストーリー?」
「そう!これ面白そうだしここから近いからさ!」
「ならそれにするか」
乗り物に乗りながらシューティングゲームをする感じだし、最初にはちょうどいいだろう。
決まると、早速先陣を切って場所に移動する。
俺の手を引っ張りながら歩く奏。何この否めない彼女感。いや彼女なんですけど。
歩いてるだけで青春してるって思える。やはりここは夢の国だ。
「…………もう混んでるね」
「…………だな」
夢の国にも現実がある。それが行列。俺達が到着している頃には、もう既に40分待ち。
これは並ぶしかないか。
そう覚悟したが、
「よし計画変更!スタンバイパスを回収しに行こう!」
方向転換して移動しようとする奏。
「え、並ばなくていいのか?」
行列でも喜んで並びそうな奏に、俺は聞く。
「ここは後からでも大丈夫!その前に奥のアトラクションとか周ってスタンバイパスだけ取り行こ!その方が後から効率的に周れる!ほら、私ちゃんとアプリも入れて来たから!」
スマホを画面を見せてくる。
「用意がいいな」
「念には念を入れておいたからね~」
「ならこうしちゃいられないな、スタンバイパスを取りに行こう」
「そう来なくっちゃ」
目を合わせると、手を繋ぎながらパス集めを始めた。
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