第3話 計画

「あとさ、さっきからずっと気になってたんだけど……………………」


 立ち上がった奏を、つま先から徐々に見上げる。


「なんで制服なんだ?」


「なんでって、今日は学校あるじゃない。寝ぼけてるの?」


「今日は土曜日だぞ?」


「え!嘘!?」


 ハッとした顔を浮かべると、急いでポケットからスマホを取り出しカレンダーを確認する。


「本当だぁ~……………って!なんで言ってくれなかったのよ!」


「聞かれなかったし、理不尽すぎないか………………」


「制服見た時点で一言くらい声掛けてくれもいいじゃない!」


「それにだな…………………」


 視線を、奏の下半身に向ける。


「なんでスカート履いてないんだ?」


 ワイシャツとブレザーは着ているものの、スカートは履いてなく、水色の縞パンが露出されていた。

 俺はこのくらいで驚かないぞ?


 だって一昨日なんか、ゆっくりとお風呂に入っている時に裸で突撃してきたし。

 流石にその時は鼻血を噴き出して倒れた。

 それはもう風呂場は殺人現場みたいになっていた。


 おっぱい、白くて大きかったな……………ピンクの突起もあって………………下の毛も…………………って!何思い出して興奮してんだ俺は!


 おい、息子!今は静まれ、後でならいくらでも元気になっていいから!

 その言葉を聞くと、奏は自分の太もも辺りをポンポンと触る。

 そして、一気に顔が羞恥に染まり、


「見るな!バカぁぁぁ~~!!」


 ベッドに置いてあった枕やクッションを手当たり次第に投げつけてくる。


「おい!やめろって!パンツ見られたくらいで何をそんな恥ずかしがってんだよ!」


「パンツ見られたら誰でも恥ずかしくなるでしょうが!」


「裸でお風呂に突撃してくる奴が言ってんじゃね~!」


 そう、この通り俺の幼馴染。奏は天然だ。

 巨乳で天然で、可愛い。


 アニメだったら、絶対に人気が出るキャラだろう。だが、現実に居てもそれはもうウザイだけだ。

 お風呂に入ってくるし、望んでもいないラッキースケベを見せてくる。


 現実でやられても、興奮はするが反応に困るだけだ。

 それに、鼻血でワイシャツのクリーニング代がバカにならない。

 これが現実だ。


 だけどな、高校2年の6月を迎えた今、俺はある計画を立てるのだった。

 どうせ、土曜日は毎週のように無断で俺の部屋に布団を敷きお泊まりを開かれる。

 それを狙う。


 その計画というのが………………


 天然な幼馴染、奏の枕元にコンドームを置いてみる。



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