好奇心は猫を殺す。黄金は人を殺す。

銀色に輝く宇宙船は、黄金に輝く惑星へと近づいていた。


「やっと、ここまでこれましたね。船長」


「ああ、ここまで長かった。ついに、黄金の惑星を見ることが出来た。本当にあったのだな」


数年前、人類は欲望が具現化したような星を発見した。


そう、それは、黄金で出来た惑星である。


人類はこの発見を狂ったように喜び、我先にと多くの宇宙船を出発させた。


そして、その中で最も早くたどり着けたのが、この船なのだ。


「着陸態勢に入るぞ。ここまで来て事故は起こすなよ。あと、あくまでもこの星に来たのは調査のためだからな」


「分かってますよ。もうすぐ、着陸します」


地面に着地すると同時に、金属のぶつかり合う音が聞こえた。


着陸した地点は現在夜であり、とても気温が下がっている。


船員たちは、興奮を隠しきれず一斉に防護服を着て出ていった。


「本当に金だらけだ。船長、これ持って帰ってもいいですかね」


「少しくらいなら良いだろう。せっかく、ここまで来たんだ。そのへんの金塊をちょっとだけ持って帰ろうじゃないか」


「それにしても、やけに金塊が多いですね。何かあったのでしょうか」


金の大地が広がる中、金塊がそこらに散らばっている。


「不思議な話だが、別に任務には支障はないだろう。とりあえず、この辺りの環境を調べよう」


「船長、なんとも言えない大きな音があちらから聞こえるのですが一体どうしたのでしょうか」


その時、轟音とともに金塊の雨が弾丸のように降り注ぎ、船員たちの防護服を貫いて…

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