ショートコント 真理心理審理神理

男は30fpsで進んでいた。

男は男にぶつかった。

男は摩擦係数を無視して天の川銀河を脱出した。

男はfpsが89下がり、今や92378768fpsとなっていた。

AIは悲しんだ。

ショートが起きた。


その眼鏡はなんのためについているのだ?


ただつけているだけです。


真理を見るためだろう?


これはダテメガネです。


鼈は川を渡り、海を超え、マリアナ海峡の友人を訪ねに行った。

鱒はみんなを探しに大気圏で燃え尽きた。

樗はもう二度と帰ってくることはなかった。


みんなは凍っていた。

夕焼けの中、私は歩みを止めた。

もう何年前のことだろう。


海にはシーサーペントが楽しそうに感電していた。

山にはレットドラゴンが。

空には大きな王様がいた。


黄色い薔薇。

青い鶏。

黒い蚯蚓。

茶色の瓢虫。

淡い水色の私鬼謀線。

無駄に広がる羊肉。


転がり転がり、平原へ。

雪は大地を包み込み、

新たな時代を迎えることとなる。


荒廃したビル群は、

今や大きなお墓でな。

ポッキリペッキリ折れてんだ。

地は割れ、海は凍りつき、空は澄み切っている。


春は訪れた。

雪は溶け、氷はツルツルと滑っていく。

埋もれた文明は息を吹き返さず。

皆、全ては抜け殻なのだ。

私はお墓の上に立ち、

そこからただ飛び降りるだけ。

最後はただの真っ暗さ。

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