新ヒロイン参戦です
Side 星之 ツナギ
新たな来訪者が現れた。
大分前に流行ったラノベ的パワードスーツ(頭とか二の腕とか太ももとか露出している)を身に纏って。
異世界美少女たち――パワードスーツを脱ぎ捨て、SF系の肌にピッチりと吸い付いているようなスーツを身に纏っている。
みな腰には銃ではなく剣をぶら下げていた。
代表としてシェリ―ナと言う少女と一対一で話し合う事になった。
金髪のポニーテールが特徴で顔立ちが綺麗に整っている。
誰が見ても美少女のカテゴリーだ。
年齢は自分と同じく十代半ばぐらい、女子高生か女子中学生高学年ぐらいだろうか。
目に入る物、全てが珍しいのかアレコレと聞いてくる。
僕は全て出来うる限り丁寧に答えた。
この少女は技術者肌なのか目を輝かせて興奮気味に尋ねてくる。
落ち着いて話し合う事にしたのだが……
「フリーデ王国どころか、マジックメイルすら知らないとは……」
見事に話が噛み合わなかった。
「はい。そんな感じです。と言うかこの世界のパワードスーツはあんな風に自然体で浮きません」
「ほう? ちょっとこの国のパワードスーツに興味はあるな」
「よかったら見ます?」
「うん?」
そう言ってスマフォを出して起動。
シェリーナはとても驚いた様子だった。
そんな彼女の様子に構わず僕は件のパワードスーツの画像を出した。
「なんだこの小さな板は!? それにこの動く絵は――絵にはマジックメイルなのか? が浮いていて――あーもう!! 驚きすぎて何から話せばいいのやら――」
「お、落ち着いて――」
ジェーンや御門さんと初めて会った時の事を思い出す。
「もしかして君は王宮務めの名のあるメイルスミスなのか?」
「スマフォは今時子供でも持ってますよ」
「子供でもこれを持っているのか?」
と、シェリーナはスマートフォンを見せながら尋ねる。
「うーん。どう報告すればいいのやら――」
「いっそこの世界の品々を幾らか持って帰ります?」
「ならこの″すまふぉ″とやらが――」
「たぶんだけど其方の世界では使えないかと」
「どうしてだ?」
まあ当然そう思いますよね。
「上手く説明できませんけど、電波とかネットワークが繋がらなくて。そちらの世界に持ち込むと本来の性能は発揮できないんですよ」
本音を言うとあまり趣味的な画像を見ず知らずの人間に晒されたくないと言う気持ちもある。
「うむ―そう言う事なら仕方ないか」
「はい、問題はどう言う物を持ち込めばいいのかですけど」
「すまふぉのように分かり易い物で頼む」
「はあ」
取り合えずこの世界の品々――ある程度の物を渡すとパワードスーツ美少女軍団は一先ず去って行った。
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