第14話 全面戦争的な

「それは上杉謙信さんが、keiさんに憑依したんだと思います。良さそうな作戦ですし、これを実行しましょうか?」

ふたたび、さめです。

封印はかなり強い魔力で封じられていて、B級魔法使いのkeiさんにはとても歯が立ちません。

「それにしても、なんで上杉謙信たんだ?」

「 keiさんは上杉謙信さんとお友達なんです。」

keiさんてば、意図せずと言うか、のんびりしているので知らない間に、タイムスリップして戦国時代に行っちゃったことがあるんですw

そのときのことを、まだkeiさんは日記に書かれていません。そのうちkeiさんは書くと思います。

「ほう、 keiさんのご友人には百戦錬磨の戦国武将上杉謙信公がおられるのですか。」

たぶん、謙信さんは上杉神社からこの様子を見ていて、助けに来てくれたんだと思います。

「それなら心配はないな。よしっ早速本格的な準備にかかろう!」

「上杉謙信公が加勢してくれるとは、これほど心強いものはありませぬな。」

よし!といった感じでオサキさんも猫魔王さんもやる気が感じられます。

「ところで上杉謙信が現れた話を、 keiにもしておくか?」

「話しておきましょう。憑依されていたのに 『なんで教えてくれなかったの!keiも会いたかったなぁ。。』なんていいますよ、きっとw」

会いたい気持ちは解るんですけど、とりあえずkeiさんにしか憑依しませんから…。

「あとで私が話しておきましょう。私は何匹か連れて付近の警戒あたります。猫魔、お前は妖怪やきつね達の作戦の準備や訓練を頼んだぞ!」

「おし!」

仲の悪い二人が意気投合しています。

ところでkeiさんはどこに行ったのでしょう?



みんなパタパタとお仕事をしてるんだよ。

keiはなんか置いてきぼりな感じです。外野的な仲間外れ感を感じるんでっす。

きつねさん達や妖怪さん達も、さっきまで仲の悪かったのに今は仲良し。

狐妖が入り混じってグループごとに、なにやら練習したりしてる。

訓練と言った方がいいかしら?仲良しで良いですね、こんな感じ~♪


置いてきぼりで仲間外れのkeiは、お仕事をしなくていいんだって!

今のうちに休んでおいて!だって!?

今のうちに!って、いったいなあに?

ひょっとしたらkeiは後で疲れるお仕事をさせられちゃうのかしら!?

じっとしていてもつまらないので、ぶらぶらしてます。

爆弾班のきつねさん達も、仕上げにとりかかっていました。

そうそう、この爆弾に使うカレーは食べてはいけません。

食べるように作ってはいないので、すごく辛いです。

さっき食べてみた(-_-;)

てかっお昼ご飯はどうするんですかぁ~?

お腹がすいてきた!

「keiさん、keiさん、」

あっ!こぎつね君。

こぎつね君もお仕事頑張ってるみたいですねぇ。。

「 keiさんにはカレーうどんを作っておきましたよ。 keiさんはカレーうどん大好きでしょ。」

「ありがとう、お腹がすいてちゃったんだぁ。。爆弾用のカレーたべれないしね。」

おっきなタッパにカレーうどんがいっぱい♪

「顆粒の昆布だしですが、和風に味をつけておきました。」

「さすが子ぎつね君、わかってますねぇ。」

「白菜や大根、ニンジンやらお野菜をいっぱい入れたので辛くないと思います。」

子ぎつね君はホント気がきくのね。

たくさん褒めたら子ぎつね君もニコニコしている。

「あっそうだ、一緒に和石の封印を見に行かない。さめのことだし、本当は封印のことなんか、わかってないと思うの。」

それに退屈だし(*- -)


「集合!」

ねこねこのおっきな声。

keiも行かなきゃいけないのかなぁ~?

「こぎつね君、じゃあまた後でね。」


みんなっねこねこの前に集まっています。

ねこねこの隣には、きゅっぴにさめが並んでいるよ。

「突撃班と爆弾班のリーダーは、状況をさめに報告!」

何か軍隊みたいだね。

「哨戒班は この後、九尾と付近の警戒に当たってくれ!」

ねこねこは隊長さんみたい。

「質問があるものは?」

「はーい、はーい、 keiです。和石の封印はどうするんですかぁ。」

ねこねこは答えに困って、さめの方を見てる。

「 keiさん、あの~封印は強い魔法が使われていて、封印を解くのはとても難しいと思われます。」

さめったらちょっと気取って、『難しいと思われます。』だって…

「じゃあ、放置しておくの?さめ、ちゃんと調べたのかしら!?」

「今のところは仕方がないと思いますよ。」

思いますよ。と疑問符ながら、どこか自信たっぷりな、さめなのです(-_-;)

「封印が解けないなら、ほこらを壊しちゃえばいいじゃん。」

あらっ、さめもきゅっぴもねこねこも、みんなで首をかしげて考え事はじめました。

「あのほこら壊れるかな~?」

自信たっぷりながら、やっぱりさめはさめです。

「でも、keiさんは何でも壊すのが得意ですから、ひょっとしたら....」

さめが空を眺めながら、keiの活躍を想像してる様子。

「んっ、じゃあ壊してみよう!keiとこぎつね君のほこら破壊班は早速出かけますね。」

首を傾げて考え込んでいたきゅっぴが、頭を上げてkeiを見ました。

「では、私がkeiさんに同行しましょう。周辺の警戒は哨戒班に任せて大丈夫でしょう。」

「よし!おのおの作戦どおりに配置につけ!」

ねこねこは如意棒ぽい棒を持った右手を高く振り上げました!

みんながおおおう!って叫んでる~o(^^o)(o^^)o

なんかものすごいことになってきましたね~☆

全面戦争的な(^^;



さめです。

keiさんが猫魔ヶ岳の和石に向かってから30分ぐらい経ちました。

「 keiは上手くやってるのかな?」

猫魔王さんも心配そうな困り顔です。

そうそう、余計なことだけはしてほしく無いんです。

「 keiさんに封印を解くのは、やはり無理だと思います。 B級魔法使いですから、あの封印はおそらくSS級の魔法です。」

という事は、あいつさんはSS級の魔法使いと言うことになります。

ただし、封印魔法のようなものならばSS級の誰かから、借りてきたのかもしれません?

どちらにしても、B級魔法使いがSS級魔法に立ち向かうのは無理だと思うのです。

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