第3節 小雪が行くーゴブリン大陸編ー
@anyun55
第1話 リスベル,ゴブリン大陸に立つ
別次元に放り込まれたリスベルは,どうなったのか?魔界大震災の時に戻る。
リスベルは,別次元へと吸い込まれた。彼が出現した場所は,森林が生い茂った場所だった。そこがどこなのかリスベルは知る由もなかった。
リスベルは,この森林の中で生きていくため,ネズミや魚を食べて飢えをしのいだ。矢じりなどが落ちていたので,人らしき種族がいるのはわかった。当面は,森の洞窟に居をかまえて,少しずつ行動半径を広げることにした。
『見つかった!』
リスベルは,誰かに発見されたことを悟った。リスベルはすぐに逃げた。魔力の弱いリスベルには,それしかできなかった。
リスベルを襲撃した連中は3人だ。
「見つからない!」
「どこ行った?」
「さがせ!」
彼らは,リスベルを見失った。リスベルはほっとした。リスベルには,彼らの言葉を理解した。それは月本語だった。でも彼らは月本人ではない。月本国のアニメに出てくるゴブリンと似た格好だ。身長140cm,全身が緑色して,森の色によく似ていて,身を隠すのに都合がいい体色だ。
リスベルは,このままでは見つかるのも時間の問題だと悟った。どうせ見つかるなら,もっと大将クラスのゴブリンに見つけてもらうほうがいい。そのほうが生き残る可能性が高い。それに,月本語を使用していることから,リーダーは,月本人の可能性が高い。
翌日から,リスベルは,ゴブリンの本拠地を探した。その本拠地の傍で,地面に『投降します。月本語わかります。殺さないでください』という,文字を大きく書いて,その日は洞窟に戻った。
翌日,リスベルが文字を書いた場所に行ってみると,そこには次の文字が書きたしてあった。
『私たちは,あなたを歓迎します。手荒な真似はいっさいしません。片手に木の枝を持って,この場所で待ってください。すぐに迎えにいきます』
その文字を見たリスベルは,ニタッと笑った。それが,たとえ罠であってもかまわない。今は,この言葉を信じた。
リスベルは,書かれてある通りの行動をしてその場所で待った。しばらくすると,ゴブリンとは顔形の異なる2名の人種がリスベルを迎えに来た。彼らは,ゴブリンと人間の中間的な特徴を持っていた。人間とゴブリンのハーフだ。親衛隊隊長の颯太と,親衛隊副隊長の次郎だ。
颯太はリスベルに近づいて頭を下げた。そのお辞儀は月本国の風習だ。
颯太「あなたは,貴重な人間です。大事に扱いますので,安心してください。わたしは,颯太と言います。あなたは?」
リスベル「わたしは,リスベルです。あなたを信じます」
颯太「リスベルさん,と言うのですね?このように,地面に字を書いてもらって,助かりました。もし,ゴブリンたちにどこかで見つかっていたら,すぐ殺されていたかもしれません」
リスベル「はい,その可能性を危惧していたもので,,,ところで,ここはどこなのですか?」
颯太「この地は,『ゴブリン女王国』の国境付近です。隣の国は,竜に乗るのに長けている騎竜ゴブリン国です。最近,やつらは活発に活動していて,近隣の村を襲って女性のゴブリンを誘拐する事件が頻発しています。ですから,騎竜ゴブリン国に兵でなくても,異質なものを見れば,敵と判断されてすぐ殺されます」
リスベル「なるほど,,,両国は,緊張状態にあったのですね?」
颯太「一触即発の状況です。よかったですね。月本語がわかって」
リスベル「ええ,ゴブリンたちが月本語で会話をするのを聞いたのです。それで,直接,あのように字を書いた次第です」
颯太「機転がきくようですね。では,ここから,直接,女王のいる本部に転送しましょう。よろしいですか?」
リスベル「え?転移魔法が使えるのですか?」
颯太「はい,わたしは,魔法が得意なので使えます」
颯太は,次郎とリスベルを連れて,ゴブリン女王国の本拠地に転送した。そこで,女王に危害をいっさい加えないという宣誓契約をしてから,女王と面談を持った。
ー ゴブリン女王国王宮,女王執務室 ー
女王執務室では,女王が今か今かとリスベルを待っていた。女王は,部屋に入って来たリスベルを見た。女王の目から涙がポロポロと流れ出した。リスベルは,涙を流した女王を見たが,その女王は,ゴブリンとか,ハーフではなく,まさに人間そのものだった。
女王「あなた,,,ほんとうに人間,,,,なのですね?もう,150年ぶりかしら。あら,おかしいわ。涙が出てきた」
女王は,ひとしきり泣いた。
女王の気持ちが落ち着いた頃を見計らって,リスベルは質問した。
リスベル「150年って,人間にはそんな寿命はありませんけど?」
女王「そうね。そうよね。私も当時は不思議に思ったものだわ。でも,今なら,長寿の原因も理解できる」
リスベル「その原因って,教えていただいてもいいですか?」
女王「別に秘密でなも何でもないわ。でも,それを説明するには,わたしの身の上話を聞いてもらうけどいいかしら?」
リスベル「はい,どうぞ」
女王「わたしは,ゴブリン族の長老連中が召喚魔法を使ったことで,この世界に飛ばされてしまったの。でも,その召喚魔法を使った長老たちは,わたしが,ゴブリン語を理解する前に死んでしまったわ。何でわたしが選ばれたのか,まったくわからないままなの」
リスベル「ゴブリンたちは,とんでもない魔法を使えたのですね」
女王「そうね。でも,その魔法は,もう失われてしまったわ。話を戻しましょう。わたしは,この世界に来てから,多くのゴブリンの子供を産んだわ。3ヵ月で2人,1年で6人。最初の50年間で,300人ほどになるわ。
ゴブリンはもともと短命なの。寿命が30年くらいしかないの。でも,私と交尾したゴブリンは,皆,交尾してまもなく死んでしまったわ。
あとで,理由がわかったけど,わたしと交尾すると,性的興奮が異様に増すらしいの。そうなると,そのゴブリンは,自分の寿命をわたしに与えてしまうみたいなのよ。だから,わたしは,こんなに寿命が延びてしまったみたい。それに,わたしが生むハーフの子供も,長寿になったわ。
その証拠に,颯太と次郎は,最初の子供たちなのよ。私とゴブリンのハーフよ。すでに150歳よ」
リスベル「なんと,,,ゴブリンは自分の寿命を与えてしまうのですか?!千雪は,強制的に寿命を奪う能力を得たようですが,自分の寿命まで伸びたかどうか不明です」
女王「そうなのですか?似たようなこともあるのですね」
リスベル「ところで,颯太さんや次郎さんは,月本語が堪能ですよね。でも,ゴブリンたちは,片言の月本語しかしゃべらないように思うのですけど?」
女王「よく気がついたわね。もともと,ゴブリンの知能はちょっと低いの。いくら月本語を教えても,片言しかしゃべらないわ。それに,わたしが召喚されたときは,ゴブリンの各部落は,お互いが対立していて,異なった言語をしゃべっていたらしいの。共通語がなかったのよ。
私は,召喚した部族のボスと生活するようになったけど,私の存在は,やはりとても目立ったの。他の部族が大勢押しかけてきて,私を奪おうとしたのよ。そこで,部族間の争いが始まる勢いだったわ。
私を召喚した部族のボスは,最終的に戦うのをあきらめたの。戦っても勝ち目はなかったのでしょうね。彼らはわたしの取り扱いを協議したらしいわ。協議と言っても,言葉が通じないから,大変だったらしいけど,わたしを部族間でたらい回しにする順番を決めるだけだから,言葉の支障はさほど影響はなかったのでしょうね。
その結果,私はその部族でハーフの子供を産んだら,次の部族に行くということになったの。わたしも言葉がわからなかったけど,そのように理解したわ。
各部族は,だいたい1万人程度の人口だったわ。30部族くらいあったから,10年かかったわ。もう,朝から晩までセックスぜめだった。24時間休みなしよ。各部族全員としたわ。1人10分かな。ちょうど3ヵ月かかったわ。ちょうど子供が産まれる期間だったわ。
私が産んだハーフの子供は,私が全員,引き連れて,次の部落に行ったの。そして,時間を惜しんでは,彼らハーフに月本語を教えたの。
ハーフの子供たちの知能は私以上だった。すぐに言葉を覚えたの。言葉を覚えた最初のハーフの颯太と次郎は,自分たちが言葉を覚えたら,同じハーフの弟や妹たちに言葉を教えていったわ。
わたしは,読み書きも教え,さらに農業の知識も教えたの。その結果,農作物の生産量がアップして,養えるゴブリンの人口が増えたわ。
私は,このように長寿だから,自然に,女王として君臨するようになったの。各部族を回るのに,10年もかかったけど,全部族を回ったころには,各部族は,私にあまり興味をしめさなくなったわ。
それよりもハーフの女の子に視線がいったのね。でも,彼女らは,男性自身を受け入れる器官がなかったから,交尾ができないの。1人犠牲になって,その体を解体したいのだけど,かわいそうだから,いまだに何もしてないわ。
今でも,わたしを抱きに来るゴブリンはいるけど,年老いたおじいちゃんゴブリンくらいよ。だって,わたしを抱くとそのゴブリンは,まもなく死んでしまうから。だから,死ぬためにわたしを抱くという感じに今はなっているわ」
リスベルは,その女王がかわいそうだとは思わなかった。だって,リスベルは,千雪をさんざん拷問してきたし,幾多の処女を殺してきたりもした。リスベルは悪の権化と言ってもいい。その彼からすれば,このゴブリン女王は,さほど悲劇というほどのことでもない。
リスベル「回復魔法は伝わっていないのですか?それがあれば,ハーフの女の子は,子供を産める体になるかもしれません」
女王「そうね。そんな便利な魔法があればいいのですけど。伝わった魔法は,火炎魔法,転移魔法,土魔法,氷魔法くらいでしょうか。あ,それと,わけのわからない文字で書かれた魔法陣の本が数冊ある程度よ」
リスベル「私自身は,ほんとんど魔法は使えません。ですが,その理論はよく知っているつもりです。魔法陣の本が伝わっているのなら,差し支えなければ,見せていただけますか?何かしらのヒントになるかもしれません」
女王「どうせ誰も読むことができないから,どうぞ。なんとか,ハーフに子供が産めるようにしてほしいの。私が死んだら,ほかに女王になる人がいなくなってしまうのも困るわ」
リスベル「なるほど,,,だいたいの状況は,わかりました。私は,魔力が少ないのですけど,少しなら回復魔法は使えます。だれか,魔力の強い人に教えることはできます。もしかすると打開策があるのかもしれません」
女王「それは,ありがたいです。ぜひそうしてください。では,さっそく手配させていただきます」
女王は,親衛隊長の颯太に命じた。
女王「颯太さん。魔力の多そうなハーフ娘を数名選んで,リスベルにつけなさい。回復魔法を学んでもらいます。あと,魔法陣の本をリスベルに渡してください」
颯太「了解しました。すぐに手配します」
颯太は,一姫と二姫を選んでリスベルにつけた。また,食事の世話などは,ゴブリン族の女性らが担当した。
この日から,リスベルの日課は,一姫と二姫に,魔法学の基礎知識を教え,実技として,回復魔法を教えることになった。その他の自由時間は,魔法陣の本を読んで過ごした。
この魔法陣の本は,古代文字ではなく,『超』古代文字で書かれている。魔界でも存在しない魔法陣の本だった。超古代文字は,解読されていない文字だ。そのため,持ち前の推理力を駆使して,日々,何十通りの予想をたてて,現代魔界語による魔法陣に変換するという地道な努力が必要とされる。
リスベルは,一姫や二姫の魔力を借りて,試作魔法陣へ魔力を注入してその効果を確認するという日課が続いた。
リスベルが,解読中なのは,地中から魔力を吸収する魔法陣だ。これは,別の世界でも,大規模魔法陣を構築した経験があるので,その応用バーションであることは理解できた。そのため,予測もしやすかった。これがうまくいけば,魔力の低いものでも,上級かS級の魔法士くらいの魔力を持つことも可能になるらしい。
ただし,その地中に,魔力があればという前提がつく。もともと,地中に魔力がなければ,いくら発動しても意味はない。実用性には,やや疑問のある魔法陣といえよう。だが,これが理解できれば,他の超古代文字魔法陣の解読に役立つ。その期待のほうが大きい。
リスベルが,この世界に来て,2ヶ月が経過した。
リスベルは,一姫,二姫に魔法の解読研究をしていた。
リスベル「一姫,この25回目の魔法陣に魔力を流してくれ。今度はうまくいくと思う」
一姫「リスベル,もう同じ言葉,何回も聞いたよ。早く,ベッドで,私たちを抱いてよ。もう寝たいわ」
リスベル「抱いてあげるから,魔力を流してくれよ。お願いだよ」
一姫「じゃあ,いいわ。どうせ,失敗するのだから,ちょっとだけ流すわね」
一姫は,直径1メートル程度の地面に書かれた魔法陣に魔力を流して,起動させた。いつもだったら,起動しないのに,今回は始めて起動した。
ブーーーン,ブーーーン。
その魔法陣の中央に立っていた一姫は,悲鳴を上げた。
キャーーーーー!キャーーーー!
一姫は,その場で倒れた。その魔法陣は,一姫の魔力をどんどんと吸っていった。吸った魔力を地中に返した。二姫は,事態の異様さに気づき,あわてて,魔法陣を端から壊して,その発動を止めた。
二姫「リスベル!!一姫の魔力が全部吸われたみたい。これは,成功なの?失敗なの?」
リスベル「そうか!!!あの文字の意味は,正ではなくて,負だったのか!!なるほど,なるほど。いや,これは失敗だが,でも,成功への大事な一歩だ。うん。一姫に回復魔法をかけてあげなさい。効率が悪くてもいい。少しでも回復させてあげなさい」
二姫「はい,最近,やっと,回復魔法のコツがわかったわ。じゃあ,一姫に試してみるね」
二姫は,一姫に回復魔法をかけた。効率の悪いものだった。それでも,一姫にはありがたかった。少しだが,魔力が回復した。
一姫は,意識を取り戻した。
一姫「死ぬかと思ったわ。リスベル!今日は,お仕置きよ。覚悟しなさい」
リスベル「すまん,すまん。でも,やっと魔法陣が発動したよ。私の求めていた魔法陣ではないが,これはこれで使い道がある」
一姫「今日は,もういいでしょう。寝る時間をオーバーしてるのよ。早くベッドにいきましょう」
リスベルは,一姫と二姫の二人と一緒に寝る毎日だ。彼女らは,ハーフなので,肌の色は,薄い緑茶の色をしていた。他の部分は,ほとんど人間と同じだ。胸は,Dカップだ。女王がFカップの巨乳タイプなので,ハーフの妹達も大きかった。
ハーフの一姫と二姫は,男性自身を受け入れる部分がない。リスベルは,彼女らの胸と股間部を愛撫することで,疑似的に性行為を行う毎日だ。それで彼女らはとても満足した。彼女らに満足を与えないと,翌日の実験に協力してくれない。
翌日,前日に失敗した魔法陣が正常に起動した。地中から魔力を吸い取って,一姫の体内に浸透していった。リスベルは,この魔法陣を,魔力吸収魔法陣と名付けた。最初の失敗策は,魔力吸出魔法陣と名付けた。
次の魔法陣のテーマは,限定的な時間加速魔法だ。超難解な魔法陣だ。まったく予測不能な文字列が並んでいた。それでもその意味を理解しなけれなならない。魔法陣を発動させるには,その意味を理解して,発動させないとだめだ。
一度,発動できれば,その回路ができていまうので自動的に魔力を流せばよい。だから,リスベルは,現代文字に変換して魔法陣を書き直す作業をした。この魔法が使えると,効果は絶大だ。極端な話,相手を老人にも,灰にもできてしまう。相手の流れている時間を一瞬にして加速できる。
植物だったら,種から巨大な樹木にもすることができる。農作物の収穫にもプラスに働く。リスベルは,一姫と二姫の魔力を借りて,何百回となく試行錯誤を繰り返した。そして,意味不明の文字列を徐々に解明していった。その試行錯誤の過程で,ハプニングが起きた。
リスベル「356回目の魔法陣だ。あと,数カ所の意味不明部分を解明すれば完成だ。一姫と二姫。悪いが二人同時に,魔力を流してくれ。その魔法陣には入るな,時間を早めるから,まずいことになる。魔法陣の中央にリンゴを置いてある。これがどうなるかを検証する。魔力を右端と左端から流してくれ」
一姫と二姫は,機嫌がよかった。昨晩はとても満足したからだ。言われた通りに,魔力を飛ばした。
ビューン,ビューン。
2つ魔力は,右端と左端から流された。しかし,魔法陣が起動したのは,左側半分だけだった。生命の時間加速の基本は,細胞分裂を加速させるのが基本だ。逆に,時間を遅らせるのは, 細胞の分裂とは逆の細胞融合だ。
今回の魔法陣は,未完成で,効果範囲も曖昧になってしまった。そのため,一姫と二姫は,その細胞融合のターゲットにされたのだ。
人間同士の細胞融合が行われてしまった。
ギャーーー,ウワーーーー。
一姫と二姫は光を放ち,悲鳴をあげた。そして,一人の合体した『姫』が誕生した。
リスベル「おい!!大丈夫か?お前はだれ?一姫?二姫?」
合体姫「わからないわ。一姫でもあるし二姫でもあるけど,完全な一人の意識ね。もともと,同じ記憶しかもっていないから,合体しても違和感はないわ。でもパワーは,すごいよ。1+1は,5っていう感じね。リスベルのいう,SS級魔法士を超えるパワーがあるわ。これなら,回復魔法も完璧にできそうよ」
リスベル「そっか,じゃあ,自分の股間部に回復魔法をかけてみて。未発達の組織が発達するかもしれない」
合体姫「そうね。全力で回復魔法かけるわ」
合体姫は,自分の股間部に,全力の回復魔法をかけた。
ウーーーン,ウーーーン
合体姫の股間部に亀裂が入り,未発達だった女性特有の組織が,充分に発達していった。未発達の子宮も成熟していった。
合体姫「あれ?股間部に新しく亀裂ができてる。これはなに?」
リスベル「それが本来あるべき姿だよ。君の母親もあるでしょう」
合体姫「もしかして,これって,赤ちゃんができるってこと?」
リスベル「そうだよ。もう子供を産める体になったと思うよ」
合体姫「じゃあ,リスベルの子がほしい。今,ほしい」
リスベル「女王に報告しないといけないよ。それに合体を解く方法を考えないといけないし。解くのは,たぶん,難しくないと思う。右半分の起動していない部分を起動させればいいと思う」
リスベルは,右半分の文字列を修正した。
リスベル「魔力をおさえて,右端に魔力を流してみて?」
合体姫「了解」
合体姫は,その通り行った。すると,合体姫は,もとに戻った。 子供が産める体は,維持されていた。
リスベルは,回復魔法がうまくいって,一姫と二姫が生殖機能を得たことを報告した。一方,一姫と二姫は,女王に,リスベルの子がほしいと女王におねだりして,了承された。
リスベルは,はからずも,合体魔法とその解除魔法を完成させた。
ーーー
リスベルがこの世界,ゴブリン大陸に飛ばされてから,3ヵ月が経過した。国境付近の動きがだんだんと激しさを増して,国境警備にもっと注力する必要に迫られいる時期だった。
一姫と二姫は,すでにリスベルの子を妊娠していた。毎日,3回以上はその行為をしていたので当然だ。
リスベルは,相変わらず時間加速魔法陣の解析をすすめていた。
リスベル「もうすぐ子供が生まれるんだろう。これから忙しくなるな」
一姫「そうよ。私たちの子は,未来につながるかもしれないのよ。しっかりたくさん産みましょう」
二姫「そうね。私たちが妊娠してなければ,合体魔法で,一人になれたのに,妊娠してると合体魔法はまずいわ。胎児に影響でてしまう」
彼女らの妊娠期間は3ヵ月だ。そして,彼女らは,まもなく赤ちゃんを無事に出産した。ともに双子だった。
そして,彼女たちは,すぐにまた妊娠した。リスベルは,子守のサポートで忙しくなり,とても魔法陣の検討をする時間はなくなった。でも,リスベルにとっては,大切な時間であり,よい思い出となった。
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