受験戦争~全員〇す~【定期テスト編】
醤油。
第1話 プロローグ
「――――ということですね。はい、じゃあ今日の授業はここまで。もう一週間後に試験だからな、ちゃんと復習しとけよー」
英語教師のその言葉に教室がざわめきだす。
そう・・・試験一週間前、つまり戦争の始まりである。
「いやー、今回のテストえぐない?割と赤点の可能性あるんだけど」
「まことに同意だなー、ばっくれるかー?」
そんな馬鹿なことを抜かしているアホな親友たちをアホを見る目で見ながら笑う。
フッフッ、貴様たちはこのテストの重要性を1ミリたりとも理解をしていないッ!
定期試験を制するという事は、このクラス、この学年、大きな目で見ればこの学校の王になることを意味するッ!
――――そう、「王a.k.a.推薦取得者」である。
この数少ないイスを求め争う戦いで定期試験の占める割合はあまりに多い、もちろんそれ以外の要素も大切だがそこも抜かりはなく俺は学級委員を・・・
「――――おい秋山、お前もカラオケ行くかー?」
『ん?いや悪い、俺はいいや』
「あー、試験前だもんな。がんばれよー、んじゃ」
『おう・・・お前らも勉強しろよ』
まあ、俺も勉強はしないがな。
教室に戻り、俺は”計画”について考える。
勉強をせずにクラス1位を取る方法、この計画を考えるのに3か月を費やしたがすべてはこの時のため・・・
この「俺以上の順位のやつ全員ぶっ飛ばせばいいじゃん計画」を実行するためッ!
ぶっちゃけ俺はそこそこ頭がいい、いつも学年では3、4位、ほぼ天才なのだ。
だからあまり勉強せずともある程度の順位は取れるが1位ではなかった。
しかし、学年も文理が分かれたことで万年1位だった野郎が消え去り、ようやく俺が天下(理系内)をとるときが来たッッのだ。
だがそのほぼ天才の俺でも敗北する可能性のあるやつが数人いる・・・
一人、バスケ部の陽キャ野郎 北島三月
一人、同じ学級委員でクラスのマドンナ 河合綾瀬
一人、学年順位では高順位ランカーの常連で俺のライバル 金剛ヤマト
この3人さえどうにかすれば俺の王座は盤石なものになる。
そう固く決意し、俺は計画の実行に移るのだった・・・
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