迷宮婚活ゲーム
アオヤ
第1話
俺は三十路を過ぎて少し焦っていた。
仕事は運送業をやっていて、女の人との出逢いなんか全くない。
趣味も仕事の鬱憤をはらす為に、パチンコ等のギャンブルにハマってしまったので益々出逢いから遠退いてしまった。
このままでは一生独身・・・
それどころか女の人を一生知らずにこの世を去ってしまうのではないか?
心では焦っていたが、会社の同僚には『想っている人は居るが結婚するキッカケが無い』とか嘘をついていた。
そう俺は変なところで見栄を張っていたのだ。
実際にはドコにも女っ気なんて無いのだが・・・
会社の同僚には俺はもてているなんて言うもんだから、誰も俺を呑みにも誘ってくれなくなった。
ファンタジーの世界ではこのままだと俺は魔法使いに成る様だ。
休憩中、タバコを吸いながら後輩の
「オイ、そんなにソレ楽しいのか? 」
稲葉がスマホから目を離したので俺は改めて声をかけた。
「ハイ、三条さん面白いですよ! 三条さんもやってみませんか? 」
「えっ俺が・・・? いったいどんなゲームなんだ? 」
「コレ、
「なんだ? 変なゲームにハマってるんだな! 」
「そんな事ないですよ。今、密かに流行っているゲームアプリなんですから! スマホ貸してください。今アプリ入れますよ。」
稲葉は俺からスマホを奪いパッパッとゲームアプリをインストールしだした。
だか、ゲームアプリをインストールし終わる頃には休憩時間が終わってしまった。
「あっ、三条さん休憩時間終わりですよ。後は独りで出来ますよね? もし分からない事があったら聞いてくださいね。」
稲葉はゲームアプリについて全く説明無しに仕事に戻っていった。
「いったい、どんなゲームアプリなんだ? とにかく、仕事が終ってからやってみるか? 」
今までゲームなんかやった事無かった俺だが、なんだか期待してウキウキしていた。
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