巻き込まれ転生 〜吸収の闇魔法はチートでした〜

@majimun

第1話


50歳の誕生日

まぁこの歳になって独り身の自分には誕生日も何もないけどね、、、

女房が生きてたら楽しかっただろうにな。


有給とって流行りの独りキャンプに出発です。

これまた流行りのキャンピングカーに乗って。


しかし注文してから1年も納車にかかるとはねぇ。多趣味と言えば聞こえは良いが ただ長続きしないだけで、キャンピングカー注文した時のキャンプ熱はすっかり冷えてて、せっかく納車されたなら行ってみるか。ってな感じでの初の独りキャンプへ出発です。


キャンピングカー納車待ちの時にいろいろ買ったキャンプグッズもやっと使ってやれるな。

車があるならテントは要らないだろうに、あの時は女房と一緒にウキウキ気分で買ってしまったんだよなぁ。ハンモックまでも。



山梨まで高速使って向かってたのだが、反対車線から来るのは修学旅行のバスの列か? その中の一台が列から離れて反対車線の私の車に真っ直ぐ突っ込んでくるじゃないですか。なんだかビカビカと青い光に包まれながら中央分離帯を飛び越えて真っ直ぐこちらに!


ぶつかった衝撃のさなか青い光が広がって自分までその光に包まれた瞬間 『ありゃ! 巻き込んでしまったかの?』の声と共に真っ逆さまに落ちていく感覚に「ぎゃああぁぁぁ」と叫んでしまったよ。


「叫んでしまったよ」と冷静に言ってるけど、ニュージーランドで三輪車バンジーをやった時以上の恐怖でさ、気づいた時には天地が青空で繋がったウユニ塩湖のような、炭○郎の心の中の風景の様な綺麗な場所に立ってたんだよね。



『ワシの世界の者がすまないな』の声に振り向いたら いかにも「神様」と言う出立のお爺さんが居てね。


『「別世界からの召喚」を行ったようじゃが、お主はそれに巻き込まれてしまったのじゃよ』


だそうだ。


「「ありゃ!」と聞こえたのですがあれは貴方ですよね?

貴方が召喚しての間違いをおかしてしまったから「ありゃ!」と思ったのではないですか?」



『「召喚」と言う言葉に何の疑問も持たないんじゃの。妙な奴じゃな』


『ワシは確かにこの世界の神じゃが、世界には一切干渉はしないし、したくないのじゃよ。なので「召喚」なんてもので別世界から人をさらってくる事はしないのじゃ。

一度作ったものは全てその世界の者に委ねてあとはただ見守るだけでな、たとえ世界が滅ぶことになってもな。

まぁそんなんだから一度は文明が滅んでしまったがの』


となかなかハードな神様のようです。



「干渉しないなら何故私はここに?」



『お主は召喚の陣の中にちゃんと入れずにいたので、次元を越える際にきちんと守られずに次元の裂け目に引き裂かれるところじゃったのじゃよ。

ただでさえワシの世界の者が勝手に行った召喚の衝撃で暴走したバスがぶつかってきた事故で亡くなったのに、次元断裂で魂まで消滅させてしまうのは申し訳なくての」



「そうでしたか。助けていただきありがとうございます。やはり私は死んでしまったのですね。これからどうなるのでしょうか?」



『冷静じゃのぅお主し』



「もう死んでしまったのなら慌てても仕方ないかなと」



『ふむ、、、。

それじゃあ説明するが、召喚された者はみんなそうなのじゃが、召喚された者はお主らの情報を元にワシの世界での物質で作られた体にその魂を入れて転移してもらうのじゃよ。

そうしないと魔法もスキルも使えないのでな。じゃから転移でもあり転生でもあるのじゃよ。

その時に魔法1つとスキル1つをその魂に刻み込んで送りだすのじゃ。

そうしないとお主らには少々厳しい世界なのでな』



ん?魔法?

スキル?


異世界ファンタジーの世界なのか!


漫画やゲーム好きの自分には夢のような世界だな。

もちろんラノベも押さえてますよ。亡くなった女房のオタク趣味に自分もハマってね。50歳でラノベ読んでるなんて痛いおっさんだろうけど、こんな事になったなら趣味の中にラノベがあったのは女房に感謝だよ。


正直、もう向こうの世界には未練なんて無いし。

人付き合いが苦手で、唯一付き合って結婚した女房を病気で亡くしてからは、さらに1人の趣味に没頭して友人と言える奴は居なくなってしまったし、両親はもう他界していて天涯孤独の身だしな。


こうなったら夢に見た能力をもらえるようお願いしよう!


ランダムたったらどうしょう、、、








  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る