第1章「きみをまもりつづけるよ」
その出来事が起こったのは俺が中学2年生の頃だっただろうか…
その頃から凛花はなんでも出来る凄い存在だった友達も多く誰とも仲良くする、告白された回数は阿修羅の手でも数えられないほどだ、だがしかし、やはり完璧な凛花を妬む嫌な奴らはいた、そいつらは始めに靴などの日用品を隠し始め挙句の果てには凛花を放課後に体育館裏に呼び出していた、凛花は優しくて純粋だった。周りに迷惑をかけたくない凛花は誰にも話さず1人で体育館裏に向かっていた、俺はいつもとは違う様子の凛花をみて嫌な予感がして後をおった、今考えてみるとただのストーカーだな…。そして事件は起きた。
「ねぇ?凛花ちゃーん?あんたさ?本当ににウザイのよ」
「え…?」
「私の大好き、悠斗くんの心を奪いやがって…ホントだったら悠斗は私のものだったのに…許せない…」
「え…?そんなことで私に嫌がらせをしてたの?」
「そうよ、悪いかしら?」
こいつは、4.5人でグループを組み他のグループとは距離を置いていてあまり良い印象のない奴らだ、今凛花にわけわからないことを言ってる奴は谷家鬱子(たにやうつこ)だ、こいつ凛花に何いいやがってんだ…俺は拳を抑えて影に隠れていた。
「ねぇ?凛花ちゃん?謝ってよ?」
「え…なんでよ…」
「当然でしょ??私の悠斗をとってごめんなさいって…ね?早く」
「悠斗を取ってごめんなさい…」
私はちいなさ声でいった
「は?声小さすぎだろ笑、謝るきないのか?
もう許さない、ここで全部服脱いで土下座しろ」
「え…さすがにそれは出来ないよ…」
「は?あんたごときが私に歯向かわないで?」
「嫌だよ…嫌だよ!!」
さいしょは小声だったが勇気を振り絞って大きい声で言った。しかしそんな言葉は何の変化にも繋がらなかった…
「あ〜分かったわ、馬鹿すぎて服も脱げないのね?しょうがないわね、優しくて可愛くて天才な私があなたの服をぬがしてあげるわ、ありがたく思いなさい?」
「え…」
「あなた達やりなさい!」
鬱子の掛け声で鬱子の近くにいた女子4人が凛花を押さえつけた。
「やめてよ…ねぇやめてよ」
凛花は泣きながら叫んだ、しかし鬱子は凛花の服のボタンを1つ…2つと引きちぎっていった。
俺は正直怖かった…俺に守れるのか…俺なんかが凛花を救おうとしていいのか…でも鬱子の手が最後のボタンをちぎった瞬間俺の中で何かが切れた…俺は鬱子に接近して、右ストレートをかました、鬱子の叫び声を気にせず俺は凛花を抑える4人を薙ぎ払って、凛花を抱き抱えるように支え俺は一言放った。
「俺の女に気安く触れるな…次こんなことしたら、お前らの存在をこの世界から抹消してやるよ」
「ごめんなさい…」
そう5人は叫び声走り去っていった。
「凛花大丈夫か?」
「うん…」
凛花は泣きながらそう答えた
「俺は凛花強く抱きしめ、ごめんな…ごめんな俺がもっと早くいじめにきずいていたら…ごめん」
「大丈夫だよ今助けてくれただけで私は幸せだよ、ありがとう…」
「なら良かったでも…怖かっただろ?」
「うん…すごく…怖かった…」
そう言うともう凛花は何も言わなかった、ただ黙って俺に抱きついていた、そして何分たっただろうか…俺たちは冷静になり気づいた。
「うわわわわわ」
「え?」
「ごめん抱きついちゃってた」
「大丈夫だよ」
大丈夫だと言ったがそんなわけない俺はもう凛花のことが大好きだった、俺は凛花と付き合えないそれは分かっていた…だって凛花はモテるから、俺より良い奴がいるから、俺みたいなやつが凛花の隣なんてダメだよな…
でも…今だけ…今だけでいい…だから君を今だけ抱きしめさせてくれ。
「辛いよな…大丈夫だよ…」
俺は強く凛花を抱きしめた…凛花も俺を強く抱き締めた…
「ありがとう」
「どうも」
俺たちは、それから何分抱き合っていただよう…気づいたら暗くなっていたので、抱き合うのをやめて帰宅した…俺の忘れられない思い出、『人生最初で人生最後のハグ』だな…
俺は少し涙を零しながら凛花と帰った。
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