能力

No19ー十二支ー

「十二支って知ってるか?」

殺屋おっさんが突然そんなことを言った。

「えっ、うん。ね、うし、とら、う、たつ、み、、、でしょ?」

私は戸惑いながらも答える。

「そう。境界ここではそいつら12はしらがそれぞれの年に出現する」

「来年、ってことはうさぎ?」

はしらって数え方なの?

「十二柱はそれぞれ一つずつ能力を持っているの」

ショウコさんも知っているらしい。能力???

うさぎの能力は

「時間を操る、、、凄っ、えっ?でも、あえっ??」

「「ん?」」

いや誰でも『?』だわ!?

なにこれ世界規模のカルチャーショック起きてんの?!

聞いてたんとちゃうやん?!

「いやなんでなの?

転生するんでしょ?

時間関係なくね?」

二人にバカにする目で見られた。

『この子はなにも学んでないのね』的な。

いや知らんやん?!

関西弁はテキトーやん?!

境界ここ俗界あっちの時間の流れは違うんだ。

俗界になら卯の力はいらない。

だけど切符を使わずに行ったらゆっくりな世界に閉じ込められる。

誰にも気付いてもらえない。

出てこれない」

俗界あっちの20年は境界こっちの60年か。学んでましたわ。

切符を使わない移動。恐怖。

「この出現する年を知るためにもを置いてるの」

なんだか色々なものに振り回されているんだな死神私たちって。

能力なんて面倒なものをなぜ作るのだろう。

誰かの遊びとしか思えない。

なぜ人間私たちはそんな中に閉じ込められなければならないのだろう。

罪を犯したせいか。




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