心を失い痩せ細った女の子を拾って世話をしたら、とんでもない美少女になって懐かれた件
雪椿.ユツキ
第1章 失いし心を取り戻す
第1話 ホームレス?の女の子
彼女が出来たことが無く、生活するために学校へ通いながら、バイトに明け暮れた日々を過ごす俺。
そんな俺の名前は、
普通の住宅街にある、2階建ての一軒家に住む俺は、大学に通うために実家を出て、現在は1人暮らしを堪能している。
実際、堪能出来てるかと言えば、そうでもない。
生活するために必要なお金はギリギリの状態。
ましてや、家でのんびり出来るのは日曜日くらいだ。
学校帰りにバイト。休みの日もバイト。
働きに働いて、なんとか生活出来ているほどだ。
今は7月の下旬、絶賛夏休みシーズンである。バイトは夕方17時から夜20時までの3時間。休みの日は15時からの5時間。一週間に6日働いている。
学校自体も自由登校なので、朝から夕方までは家で楽にしてられる。もちろん、勉強もちゃんとしている。運動はしていない……バイトが運動と言うことにしておこう。
バイトに明け暮れた日々……家に帰っても、出迎えてくれる人は居ない、料理も洗濯も掃除も……全部1人でやらなきゃならない。
遊ぶ時間なんて無い。寝ても疲れが取れないことが非常に多く、苦痛でストレスも溜まり勝ち。ご飯を作ってくれて、気楽に生活出来てた昔が懐かしい……
そんなこんなで、バイトが終わった俺は、いつも通りの夜道を歩きながら、自宅へと帰還している途中だ。
いつも通っている道が、水道管が破損したらしく、工事中だったため、遠回りになるが……仕方なく別の道から帰っていた。
「…ん?」
ズボンのポケットに手を突っ込み、小さな斜め掛けバックを掛けながら、坦々と歩いていると、電柱の下で
灰色の伸びた髪は、非常にボサボサだ。白い服には所々に穴があいており、周囲を小さな虫がたくさん
体は痩せ細り、身長は高校生くらいかな?とにかく全体的に汚れており、正直……見れたものじゃない。
俺自身も、この子から距離を置こうとするが、昔から俺はイジメを受けている子だったり、泣いている子が居ると、ほっとけない性格なんだ。
あまり近寄りたくはないが、俺はこう言う性格だ。
出来るだけこの子を怖がらせないよう、そっと近づいて、声をかけてみるとしよう。
そして俺は、その子の前でしゃがみ込み、優しい声を投げ掛ける。
「君。ここで何してるの?大丈夫かい?」
「……」
反応が無い。寝ている訳ではないと思うのだが……
俺はその子の細い肩を、優しくトントンと叩いてみた。
「……っ、これは……」
優しく肩を叩くと、その子はゆっくりと顔を上げ、俺を見つめる。
だが俺はそれ以前に、この子のある所に目が離せなかったのだった……
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