第2話奴隷生活一日目
数日間の断食で満足に動けない俺は、貴族によって風呂から飯から着替えまで全てをやられた。
くっそ、本調子なら暴れて少しでも嫌な思いさせてやるのに!
やらなければいけないこと全てが終わり、俺が連れて行かれたのはベッド以外には何もない、強いて言うなら少し広めの部屋だ。あくまで俺の感覚だけど。
何故か俺を買った女もいて、首輪で繋がれた俺を奥まで透けて見えそうな青い瞳で俺を見つめている。
だが、俺は絶対に話しかけないし反応しない。さっさと見限って捨てろ。
「ねえ、私はミーシア。ミーシア・メディアス。公爵家の次女よ」
「……」
無視をする。
貴族は裏切る。人の幸せを破壊する。
「……つん」
「っ!」
ガシャガシャン!
「うぅ……!」
ミーシアが俺の頬をつき、俺は慌てて壁にぴたっとくっつくまで下がる。そしてまた、涙が溢れる。
ミーシアの息を呑む音が聞こえる。
俺の壊れ方が思っていた以上だったのだろうか。
俺が思った以上に過剰に反応するから傷ついたのだろうか。もっと傷つけ。
……
…………
………………俺も昔は、こんなんじゃなかったのに。
俺は力無く項垂れた。
☆☆☆☆☆☆
私はミーシア。メディアス公爵家の次女。
気まぐれで奴隷市場に行ったらめちゃくちゃ薄幸そうな可愛い男の子を見つけたから衝動買いしちゃった。
色素の薄い金髪、痩せちゃってカリカリだけど、その華奢な感じがとても可愛い。目つきも本当はいいんだろうけど、敢えて鋭くして睨んでくるところ、ほんと可愛い❤️
いつかは成長して男っぽくなっちゃうんだろうけど……ああそれもいいかも……ふふふ。
ならこのかわいさは今だけ限定販売ってわけね。
なるべく早く落として心を開いてもらって、楽しくおしゃべりしたいなあ❤️
しゃがれてない声はどんな声なんでしょう。
笑顔も見てみたいわね。
でも、この尖っている時にあんなことやこんなことを無理やりヤっちゃって、睨みながら半泣きになりながら少しずつ堕ちていくところも……じゅるり、はぁ、はぁ……
いや、それは今のこの子に可哀想過ぎるわ。
私に対する抵抗とか、触っただけで泣いちゃうところとか、相当心をケガしちゃってる。
でも、ゆっくり溶かしていこうね❤️
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