秘めた想い〜あなたの心には誰がいますか…?〜
ハル
第1話 姉の婚約者
「ねえ、ねえ、お姉さん結婚するって、前に言ってたじゃん?」
「えっ…?あ、うん」
「相手どんな人?もう見た事あったりする?」
「あー…まあ…すっごい羨ましい位の超がつくイケメンだった」
「嘘!?マジ!?」
「うん」
「同居したりする感じ?」
「えっ?さあ?それはどうかな?だって、同居するって事は、やることやれなくない?夫婦だし。ストレス溜まりそう…」
「そんなのラブボホですれば良くない?」
「いやいや、お金出してまでヤらないでしょう?」
「でも、夫婦になる前にヤっちゃってるんだし、そんなの同居しようと関係ないって!上手くするでしょう?」
「まあ確かに!愛し合わなきゃ欲求も溜まるよね?しかも付き合ってるんだし、結婚するまでヤらないって絶対浮気にはしるよね?」
「そうそう!」
私・羽那山 藍李(はなやまあいり)。16歳。
親友の・汐川 美香菜(しおかわみかな)。16歳と、
羽那山家の話で大胆な会話をオープンにしている。
私の姉・羽那山 陽南(はなやまはるな)。27歳。に彼氏がいる事は知っていた。
ある日、突然、帰って来たかと思ったら、男の人を連れて帰って来たのだ。
しかも年下の超イケメン。
彼の名前は、耶吹 尋渡(やぶきひろと)さん。23歳だ
どうやって知り合ったかは、合コンみたいだけど、そこで当たりくじ引いたんだろうと思われる。
そりゃ、あれだけのイケメンをゲットするには相当なレベル高い合コン相手だったんだと思う。
もしくは、運良く相手からの一目惚れとか?
お姉ちゃんが、めちゃくちゃ猛アピールしたとか?
付き合うまでに至るには私の知らない何かかあったのではないかと思われる。
私達は話題を変え、他の話をする事にした。
ある日の事。
「尋渡、あがって」と、姉・陽南
「ああ」
「あれ?お姉ちゃん…何、何?ラブラブを見せつけに来たの?」
「何言ってるの?そんなつもりはないわよ。お母さん達は?」
「いるよ。ていうか来る前に普通連絡して来るでしょう?何?もしかしてノープランの突然来ちゃった的な?それ!タチ悪いよ」
「近くまで来たから」
「それ、どうなの?同じじゃん!」
そんな私達の会話にクスクス笑う彼氏さん。
「ごめん尋渡。あー言えばこー言うの妹で」
「いや、別に良いと思うよ。仲良いなって。家族の関係の機会が見れるのは、滅多にないから」
二人は奥に行き、リビングへと向かった。
その日の夜、お酒を飲みハイテンションの4人の大人がいた。
夜も更け両親は就寝。
そして姉も眠りに入っていた。
「あれ?帰るんですか?」
「ああ。つーか、まだ起きてたの?藍李ちゃん」
「ドンチャン騒ぎな中、眠れるわけないし」
「そんな騒いでた?」
「うん。家が揺れてた」
「えっ!?そんな?」
「嘘だけど。でも、騒いでいたのは事実でしょう?で?お姉ちゃんは、おいて帰るの?拉致っちゃえば良いのに。もしくは尋渡さんも泊まるとか。全然良いと思うけど?」
「別に会おうと思えばいつでも会えるし、常に一緒にいなくても良いっしょ?それじゃ」
帰り始める尋渡さん。
「あっ…!尋渡さん、忘れ…」
ガクッ
バランスを崩す。
「きゃあ!」
「うわっ!何して…」
ドサッ
私を抱き留める尋渡さん。
ドキッ
バッと慌てて離れる私。
「計算?」
「ち、違います!」
私は忘れ物を渡す。
「さようなら!」
私は追い出すように帰す。
「今どきの高校生の割には、純なんだ」
「えっ?」
「…それとも…他に理由あり?」
「別に何もないです!ほら!帰るんでしょう?またね!未来のお兄ちゃん!」
「えっ?…未来のお兄ちゃん…って…」
「だって、お兄ちゃんになるでしょう?」
「ま、まあ…」
尋渡さんは帰って行った。
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