大東亜戦記

坂崎文明

EPISODE1 異世界門《ゲヘナゲート》

「中国艦隊の戦艦、空母など約一万隻、無数のドローン兵器と航空部隊が尖閣諸島付近に襲来、集結しつつあります」


 2025年8月21日、佐賀県唐津市にある九州名護屋なごや基地のメガネ総司令こと服部信三郎はっとりしんざぶろう提督は、指令室で戦術オペレーターからの報告を聞きながら、3D全天モニターに映し出された無数の赤い光点を睨みつけている。

 複数のサブモニターにはドローン偵察機からの実際の中国艦隊の映像も見えるが、普通ならこの時点で戦う気が失せるような絶望的な数であった。

 この艦隊を殲滅したとしても、大連港の異次元ドッグにはこの数十倍の中国艦隊がいるはずである。

 異世界ゲヘナからの技術援助によるものだが、中国政府が粒子加速器により禁断の異世界門ゲヘナゲートを開いて、悪魔サタンを召還した結果である。

 必ず全滅させなければ、この地球そのものが異世界ゲヘナからの侵略を受けてしまう。


「メガネ、そろそろ、撃ち落としても良いかな?」


 空中空母<天龍てんりゅう>の艦長、織田信長おだのぶながから、攻撃許可を求める通信が入ってきた。

 

「信長さま、いつでもOKですよ。それと、夜桜よざくら提督、北海道のロシア艦隊もいつでも攻撃していいよ」


「おけ」


 北海道の五陵郭ごりょうかく基地の夜桜よざくら提督から短い返信があった。

 実際には空中空母<地龍ちりゅう>の艦長の豊臣秀吉がロシア艦隊一千隻あまりと対峙しているので、夜桜よざくら提督はメガネ提督同様に基地で出撃準備中であった。


「メガネ提督、日本政府の名古屋総司令部の安東要総理から出撃準備完了の連絡が入りました」


 九州名護屋なごやではなく、こちらは愛知県の名古屋である。

 福島の天山てんざん原発の事故以来、放射能被害を避けて名古屋に新政府を移した安東要総理であったが、秘密結社<天鴉アマガラス>の安部清明の陰陽術によりメガネと現代のオタク達と戦国時代に赴き、多くの異世界パラレルワールドの戦国武将の知己を得た。 

 そのひとりの織田信長が九州基地は秀吉の朝鮮半島進出の際の名護屋城なごやじょうにするべきだと駄々をこねたので実現したのだが、案外、地理的にも戦略的にも正しい選択だった。

 五陵郭ごりょうかく基地も、明治維新の歴史ファンオタクたちにより同様な経緯で建設されたのだが、あちらは魔術的な意味で、北海道の地下水脈レイラインの要衝であった。

 そもそも、空中空母などの空中兵器主体の新帝国日本軍においては基地の地理的位置などは特に気にするほどのものではなかったのだが。


「では、全艦隊、攻撃開始!」


 メガネ総司令から攻撃命令が発せられた。

 日本、地球、いや、銀河系の命運を賭けた世界最終戦争ハルマゲドンの笛が鳴った。







(あとがき)


 このコンテスト、まだよく読んでないんのだが、大賞は「心世界」作者 チャーハンで決まりじゃないかと思う(笑)

 とりあえず、複雑すぎて、どう考えても実現不可能なゲーム原案を投稿してみる。

 締切りまでに後4日ですが、何とか間に合うように5000文字ほどの予定だけど、投稿してみます。

 中国とかロシアが出てくる時点で公開停止になったりして。

 まあ、ただの小説なんで。

 EPISODO2に続く。


安倍晴明と安東総理のやり直し転生譚 作者 坂崎文明(戦国時代の話はこちらに)https://kakuyomu.jp/works/1177354054880205796


 

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