教育現場の声

ゆる先生

はじめに

自己紹介

 初めて教壇に立ってから、今年で8年目。

 医者を志して受験して見事惨敗し、第2希望の再生医療の研究をすべく選んだ大学で、教授からの卒業させない圧力アカハラにあって研究者としての道を断念し、教育の世界へ踏み出すこととなった。教授からのいじめにも近いアカハラがなければ、今頃はどこかの企業か研究所で医薬品の開発をしていたかもしれない。


 私立高校、公立中学校、公立高校を渡り歩き、途中にフリーターも挟みつつ、現任校が6校目。

 各校に想い出も苦労も後悔もあり、記憶が薄まる前に文字に起こしておこうと思う。


 そもそも学生時代の苦い想い出も引きずっている点もあり、日常生活を送る上での困難も発生する。例えば、やや歳上の顔立ちが整った女性に睨まれると、大学時代の理不尽な先輩を思い出して動悸がして軽いパニック状態になることがある。対大人の仕事(フリーターの時の仕事)が長続きしない理由の1つにもなっている。


 これまで働いた私立学校では、特段の理由も教えてもらえず契約打ち切りとなった。それも2回も。絶望に打ちひしがれつつ、何もしないでは衣食住もままならないので、アルバイトで食い繋ぎながら採用試験を受け、やっとの思いで掴んだ本採用も早いもので4年目にさしかかる。決められた時間割の中、同じような1年間の繰り返しの中で、生徒たちは毎年卒業し、毎年入学して入れ替わっていく。気を抜けば時間の流れの速さに圧倒されてしまう。日々の記憶も書き換えられ、上書きされてゆく。忘れてしまうけれど、決して忘れたくない日常を、気の向くままに文字に残すつまらない日記になるかもしれない。


 これから教員を目指す人へのエールや情報提供、自分がここにいる存在価値の確認、これまでとこれからの教え子たちとの記録を兼ねて、書き連ねていこうと考えている。

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