令和の、女子みたいな体の、あやめっちは人魚

ヤッキムン

第1話

ボクは、あやめ。文女と書いて、あやめ。

小学4年生。


妹は、くーり。空里と書いて、くーり。

小学2年生。


ボクはロンドンで生まれた。

そのあとパリに行って、妹はパリで生まれた。


小学3年生まではパリの小学校に行っていた。そして4年生の時に愛媛県松山市の小学校に転校した。

松山で市の少年少女合唱団に入った。

夏休みにお寺に行って合唱団の合宿をした。毎朝、発声練習のかわりに、お経をみんなで大きな声で詠んで、そのあとランニングして、歌の練習をした。

妹の空里も、いっしょに合宿に行きたがってたけど、合唱団に入れるのは4年生からなので、ボクといっしょに行けなくて、寂しそうだった。


そのかわり、空里は、ボクの合宿に行ってる間、水泳教室に入った。

海の、足のつかない深いところまでボートで行って、ボートからジャンプして海に飛び込んで、泳ぎを習ってた。

合唱団の合宿から戻った頃には、空里は、かなり泳げるようになったみたいだ。


ボクといっしょに海に行ったら、平気で海に潜って、海水も平気で飲んで、海にめっちゃ馴染んでいる。

ちょっと高い場所から、海に平気で飛び込んでた。めっちゃきれいに飛び込んでた。


他のことではボクに勝てない空里も、ボクより泳げるようになったから、わざと何回も海に飛び込んで、ボクに、どや顔を見せている。


小学6年生になって、空里は4年生になり、合唱団に入ってきた。

夏休みはいっしょに合宿に行ったし、定期公演でも、公会堂でいっしょに歌を歌った。

ボクといっしょに歌えて、嬉しそうだ。


ボクは小学校を卒業して、松山城の近くの中学に入学し、少年少女合唱団をやめた。そしたら、空里もボクといっしょにやめてしまった。

ボクは中学で美術部に入り、空里は水泳に打ち込んでいる。


中2になったら、沖縄県那覇市の中学に転校になった。

空里は、沖縄の海で泳げるから、めっちゃ喜んでた。

夏休みには西表島に行った。星もめっちゃきれいだった。

西表島の海では魚もいっぱい泳いでいて、空里もお魚たちといっしょに楽しそうに泳いでいる。

海に何回も飛び込んでは、ボクに、どや顔を見せつけている。



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