「お姉ちゃんの、あやめっち」

ヤッキムン

第1話

ボクは、あやめ。

小学4年生。

ピンクめっちゃ好き。ランドセルもピンク。

5~6年生の女子に

「あやめちゃん可愛い」

って追いかけられる。


妹は小学2年生。

妹の友達と小学校で会っても、ボクをお姉ちゃんだと思ってる。

家に遊びに来た妹の友達も、お姉ちゃんだと思ってる。

だから妹も

「お姉ちゃんの、あやめっち」

って紹介してる。


ボクは市の少年少女合唱団に入った。毎週水・土曜に市民センタで歌の練習。


妹は、ボクと歌の練習に行きたいのに、2年生は入れない。


夏休みは、合唱団の合宿でお寺に泊まる。発声練習もかねて毎朝お経を読んで歌の特訓をしてる。


妹は合宿にも行きたそう。

そのかわり水泳教室に参加した。

海の深いところで、ボートから海に飛び込み、泳ぎの訓練をしてる。

合宿から帰ってきた頃は、めっちゃ泳げるようになってた。


いっしょに海に行った。

妹は、海にめちゃめちゃ慣れてて、息つぎもめっちゃうまい。かなり上達して差をつけられた。

高い場所からジャンプして飛び込む。

何回も嬉しそうに海に飛び込む。

そのたびにボクに、どや顔を見せつける。


他で勝てるもののない妹も、水泳でボクに勝てるから、泳ぎをめっちゃ見せつけてくる。


「ほら~」

って言って嬉しそうに飛び込む。

「あやめっち、飛び込み出来ないでしょ~」

って言ってるみたい。

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