お姉ちゃんの、あやめっち

ヤッキムン

第1話

ボクは小学生の頃も、女の子みたいだったから、学校で、妹の同級生と会っても、みんな、ボクのことを、お姉ちゃんだと思っている。


家に遊びに来た妹の友達も、ボクをお姉ちゃんだと思っているから、妹も、ボクのことを

「お姉ちゃんの、あやめっち」

って言って、紹介している。


小学校では、上級生の女子からは

「あやめっち、女の子みたい~。可愛い~」

って言われて、いつも追いかけられて、抱きつかれている。


ボクはピンク色、好きなので、ピンクのランドセルで小学校に行っている。


修学旅行で別府温泉に行った時も、先生に

「あやめっちは、どちらかと言うと女の子だから、女子といっしょに温泉に入りなさいねっ」

って言ってもらえて、女子と温泉に入って、温泉玉子をいっしょに食べた。

女子のみんな、ボクといっしょに温泉に入ってても、何も気にしてなくて嬉しかった。


中学生になって沖縄の中学に転校した。

沖縄でも、ボクはみんなから女子のように思われていた。

妹の小学校の友達も、家に遊びに来て、ボクのことをお姉ちゃんだと思っているから、妹も

「沖縄に来ても、みんな、やっぱりお姉ちゃんだと思うのか~」

って思ってるみたいで、沖縄でも

「お姉ちゃんのあやめっち」

って言って、ボクのこと紹介している。


沖縄に来て、ますます女の子みたいになった。

可愛い曲線的な女の子の体になってきた。

海に行っても、どうしても女子の水着を着てしまうから、まわりには、ぜったい女子だと思われている。

妹と、近くのプールや海に泳ぎに行くけど、まわりのみんなは、姉妹で泳ぎに来てると思ってるはずだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る