あやめっちは、お姉ちゃん
ヤッキムン
第1話
ボクは、女の子みたいなので、妹も友達に
「あやめっちは、お姉ちゃんやで~」
って、ボクのことを、みんなに紹介している。
小学生の頃から、ずっと、そうだ。
妹とボクは、家で、よく、いっしょにアクセサリーを作ってる。
サンフランシスコで、おばあちゃまはアクセサリー店をやっている。
妹とサンフランシスコに行った。
ケーブルカーの走ってる道沿いに、お店はあった。
入ってみたら、壁や天井にまで、ところ狭しとアクセサリー飾られてた。
ボクと妹の作ったアクセサリーも、お店に飾ってくれた。
ついでに妹とディズニーランドに行って、大阪に戻った。
大阪の家には霊の存在を感じている。
家全体を守ってくれてはる霊。
それから各部屋を守ってくれてはる霊。
ボクの部屋にも、ボクの部屋を守ってくれてはる霊。
ボクの部屋の霊は、女の子の芸術家みたいだ。なんとなく、そう感じる。
妹の部屋は、学問の霊みたい。
だから、妹は、その部屋で暮らしてるうちに、めっちゃ頭も良くなって、勉強出来るようになっていた。なにより、勉強することを好きになったみたいなのだ。
いっぽう、ボクの部屋は、女の子の芸術家みたいだから、ボクは、ボクの部屋で暮らしている間に、めっちゃ絵を描きたくなって、美術を大好きになっていた。
部屋にいると不思議と絵を描きたくなる。
ボクの部屋の霊は女流画家もしくは女流作家みたいだ。
そんな、なにやら強力な霊の存在する家で暮らしながら、ボクは高校生になった。
高校に自転車で通いながら、高校の近くに行くと、なんとなく、ボクの部屋で感じているのと似たような霊の感じするな~っていう所あった。
なんなんだろな~って、しばらく思っていたら、そこにあったのは伊勢寺だった。
百人一首とかで知られる伊勢さんの庵のあったところで、今はお寺になっている。
前から、百人一首の句や絵で、伊勢さんのこと気になってた。
だから、高校の近くに伊勢寺あって、めっちゃ嬉しい。
家は京都寄りの大阪やから、いろんな霊の存在を感じても、特に、おかしくもない土地柄である。
家の付近も、古墳もあったりしてる。
ちなみに地元マスコットキャラクターは埴輪の「はにたん」だ。
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