ロード・オブ・ザ・リング〜力の指輪・感想文

わたなべ りえ

近況ノートより引っ越しです

 私は指輪物語が大好きで、処女作の「エーデムリング物語」もものすごく影響を受けているし、「狩人の時節」は、元々が指輪物語の二次創作だったくらい。

 映画「ロード・オブ・ザ・リング」は、もう映画館で数え切れないほど見ているし、「ホビット」も見ました。DVDも買いました。


 そんな私が、新作ドラマ「力の指輪」を見ないはずがない。


 で、見た感想を近況ノートに書いたのだけど、まぁ、良し悪しは別に最後まで見ようと決めたので、別口にまとめることにしました。


 *****


 2話まで見ての感想……。


 うーん。。。

 まぁ、まだ判断できない。

 映像が綺麗だから、これからも見ると思うけれど……。


 結構話題になっているポリコレ配慮。

 私的には、これいかんだろ? と思う。

 配慮するなら、種族ごと設定を思い切って変えちゃうとかしないとだめでしょ? と思う。

 種族が違うから色々ある世界な訳で、原作では事細かく種族の特徴の設定があるんだから、それを再現しないと。

 黒人エルフはやはりあり得ないと思うし、やるのなら、森のエルフは全部黒人とか大胆にするべき。(それも、レゴラス他問題ありか)


 一番問題なのは、どう見ても「ポリコレ配慮しただろ?」と現実に引き戻されてしまうことだ。

 物語の中で、現実社会の投影はあってもいいが、現実社会への配慮が見えてしまっては、もう物語ではないと思う。

 特に、ファンタジー世界は、現実社会ではあり得ない世界観・思想を導入できるのが強みなはず。


 *****


 と、近況ノートには書いています。


 ここ数年、アメリカ発のドラマ・映画・ゲームには、ポリコレ配慮が過剰過ぎて、日本人の私には、今ひとつピンときません。

 さまざまな人種の坩堝であるアメリカだからこそ、それが正道だと思われてしまうのかも知れない。でも、ほぼ単一民族に近い日本人の感覚からすると、それ、変だろ? と思ってしまうわけです。

 私も大好きなゲーム、ゴースト・オブ・ツシマが映画化されることになり、配役は日本人、言語も日本語で、という発表があったそうです。

 そうでも宣言しておかなければ、白人が出ていない、黒人が出ていない、などの批判があるのかも知れません。


 映画でもドラマでもゲームでもそうですが、世界観を表すのに、背景やら衣装やら大道具小道具あらゆるものに配慮するわけですよね?

 美しい人、大きな人、小さな人、男性女性……それを、社会に配慮して、見ているものには脳内変換してくれ、というのはやはり違うと思います。

 差別云々の問題ではなく、もっと表現の自由、芸術面での問題じゃないかと。

 赤穂浪士に白人がいたり黒人がいたりでは、日本を舞台にしていても、何か理由をつけなければ、おかしいだろ? という話です。


 指輪物語の世界は、事細かく種族の設定がなされているわけですから、可能な限り、それを再現するのが表現者としてやりたいことじゃないのかな? と。

 力の指輪は、今の所、ポリコレ配慮の結果、エルフと人間、ドワーフなどの、種族の特徴が曖昧になっている感が強く、特にエルフと人間は同じに見えてしまいます。

 不老不死の種族であるエルフにかなり高齢の人がいるのも不自然ですし、美形が少ないのもねぇ。人間と同じ寿命しかないんじゃないの? と思えてきて、とってつけたように、不老不死と言われてもねぇ。ピンときません。

 ポリコレ配慮なら、ドワーフの女性に髭を生やしてもいいはずなのに、なぜか、普通に女性になっている。しかも、黒人? まぁ、私はこのキャラは悪くはないと思っていますが、映画でのアラゴルンとギムリ、エオウィンの会話が嘘になってしまう。


 おそらくポリコレ配慮という流れを知らない人が見たら、何これ? になってしまう、で、ポリコレ配慮を知っている人が見れば、現実世界に引き戻される。

 ということで、私はかなりの部分で現実世界に引き戻され、自分の中の中つ国が破壊され、正直、期待はずれで、ガッカリしてしまった、というのが本音です。

 さらに、1、2話では全く話が進まず、ストーリーがつまらないときては。

 多分、新規のファンを獲得するのは難しそうです。


 それでも、映画に準じた世界が美しく、映像も美麗なので、もう少し見てみようか、そのうち、ストーリーも面白くなるかも? と見続けることを決めました。

 仮にも指輪ファンなら見続けるべきでしょう? と、ちょっと義務的な気持ちにもなっていて、全部見てから最終的な評価をしようかな? と思います。

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