カウントダウン

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きみに触れたのはきみとの破滅を望んだから。恋をすることは失敗することの決意でした。互いを呪い合う覚悟でした。あの光。深夜のブルーライト、きみからのメッセージ、「好きだよ」、6:32:14とだけ表示された無機質な最後の通話履歴。ああ、ああ、きっと霞んでも光はいつまでも光のままで、今もその先が心臓を突き抜けて痛い。過去を抉る気持ち良さは瘡蓋を剥がす気持ち良さに似ている。膿んだ傷口から溢れ出す体温。ああ、ああ、その痛みこそが“今”の証明。私はちゃんと生きている。歯を食いしばり、今を刻む。私が私であるということ。私は私でしかないということ。

私のこと、一生解らないでほしい。きみのことも解らずにいたい。解らないから知りたくなるんでしょう、届かないから追いかけたくなるんでしょう。だから過去も未来もきみも光。きみに触れることができても、本当のきみには触れられない。そのもどかしさこそが、恋。

私がきみにかけた呪いは祈りでしかなかった。

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カウントダウン @_2E4B71

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