第3話 光の中にいた頃 2
信じて病まなかったこの傷を
今さらどうすれば愛せる?
指から伝わる温もりは秋を感じさせた
人々の輪の中に潜り
私はどうしよう?
夕日を浴びた樹は
赤い針を持って刺してくる
滴る赤い血の上に横たわり
私は何を考える?
血を吸った花びらは赤く染まり燃えていった
夕日が押し寄せてきて飲み込まれる
真っ白な衣装は血まみれになり
病んだ傷はまた開いた
溢れ出す血に毒を塗って感覚を狂わせる
そして 私はまた病んでいく
傷はどんどん増えていった
たくさんたくさん切った
体中が血まみれになるまで切った
朝日が昇る頃
私は血まみれのまま動かなかった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます