第3話 光の中にいた頃 2

信じて病まなかったこの傷を

今さらどうすれば愛せる?

指から伝わる温もりは秋を感じさせた

人々の輪の中に潜り

私はどうしよう?


夕日を浴びた樹は

赤い針を持って刺してくる

滴る赤い血の上に横たわり

私は何を考える?

血を吸った花びらは赤く染まり燃えていった


夕日が押し寄せてきて飲み込まれる

真っ白な衣装は血まみれになり

病んだ傷はまた開いた

溢れ出す血に毒を塗って感覚を狂わせる

そして 私はまた病んでいく


傷はどんどん増えていった

たくさんたくさん切った

体中が血まみれになるまで切った


朝日が昇る頃

私は血まみれのまま動かなかった

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