郗恢2 両慕容相克
西で
郗恢は玉璽を
「もし慕容垂が慕容永を併呑してしまったら、その後の趨勢を測るのは難しくなってしまいます。中華の統治を思えば、ここは慕容永を救援するのが上策でございましょう。奴らの勢力を併存させておけば、それぞれが仇敵のごとく食い合います。
このタイミングで
尋而慕容垂圍慕容永於潞川,永窮蹙,遣其子弘求救於恢,並獻玉璽一紐,恢獻璽於台,又陳「垂若並永,其勢難測。今于國計,謂宜救永。永垂並存,自為仇讎,連雞不棲,無能為患。然後乘機雙斃,則河北可平」。孝武帝以為然,詔王恭、庾楷救之,未及發而永沒。楊佺期以疾去職。
(晋書67-3)
■斠注
『太平御覽』は『玉璽譜』を引き、慕容永が届けた玉璽がどんなものだったかを語ります。えっそんな話が残ってんの?
それによると六寸四方、厚さ七分。一辺 20cm 弱の正方形で印字するところの厚さは 2cm 強、結構ズドンとした大きさですね。印の上には曲がりくねった螭(角のない龍みたいな動物だそうです)が乗って持ち手になっていて、持ち手も含めた高さは 15cm ほど。とにかくでかい。印の外側四辺にはそれぞれ亀甲紋が刻まれており、印の本文は「受天之命,皇帝壽昌」だったそうです。天命を受けた皇帝は長命となり、その威徳も盛んとなる、的な意味ですね。
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