【独り言】 🔵練習用 1-2人 不問2

【独り言】



配信・録音自由。名前・性別・セリフの改変OK。

ただし、変えた状態で自作発言して配布するのはやめてください。

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初心者が読んで楽しむために作りました。

常識の範囲でご利用ください。




🔵練習用 1-2人 




■不問2


 俺       :一人称が俺。


 私       :一人称が私。


*演じ分け練習用台本です。『俺』と『私』は同じ人が演じてください。


 ナレーション  :読まなくても問題ありません。


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●省略表記 

ナレーション→ナレ

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ナレ   :静かな部屋で声が聞こえる。



俺    :ああ、だから言ったんだ。


私    :私に言われても困るよ。


俺    :言うしかないだろう。だって、起きてしまったんだから。


私    :言うだけで解決するのかい?


俺    :そんなわけないだろう。だけど言わないといけない。

      お前だってわかっているだろう。


私    :うん。だけどさ。どうするんだ、誰かに聞かれたら。



ナレ   :『俺』はあたりを見回した。



俺    :驚かせるなよ。

      扉も閉まってるし防音もしっかりしている。


私    :どうだか。



ナレ   :『私』は見下ろした。

       生ぬるく生臭い液体が拡がっていた。


私    :まずはやることがあるだろう。


俺    :こうならないために俺はずっと言っていたじゃないか。


私    :止めてたって言いたいのか。


俺    :俺はこんなこと望んじゃいない。望んじゃいなかった。


私    :そういう善人ぶったの大嫌いだよ。


俺    :うるさい。うるさい。(泣きながら)


私    :すぐ泣く。本当に弱気なんだから。


俺    :においが…充満してしまう。


私    :窓を開けるわけにもいかないだろう。

      まずは掃除だ。


ナレ   :意見が一致し、掃除を始めた。

      ある程度綺麗にした後に消臭剤をかけ、

      空調で床を乾かしている。


私    :まあこのくらいが部屋でできる限界だな。次だ。


ナレ   :『私』は汚れた布を袋にしまった。


俺    :洗わないのか。


私    :洗うには扉を開いて洗濯機に放り込み、

      日の差す場所に干さないといけない。

      できる?


俺    :できるわけがない。


私    :だろう?


ナレ   :袋をしっかり閉めて消臭剤をかけて、さらに袋に入れた。


俺    :これをどうするんだ。


私    :処分だね。どうしようか。


ナレ   :時刻は15時。焦りで首筋に汗が伝う。


俺    :あとは俺に任せてくれ。


私    :大丈夫か?


俺    :山も庭もいけない。だから海に行こうと思う。


私    :じゃあ部屋を出ないとな。


俺    :やってくれたんだ。次は俺だ。


ナレ   :『私』は袋をじっと見つめた。


私    :じゃあな、『僕』。


俺    :『僕』が悪いんだ。でも大丈夫。

      『私』の言う通り、俺もこうなることを、

      ……望んでいた。ありがとう。


私    :大丈夫。悪いのは私達だけじゃない。

      そうだよ。


      この部屋に。いや、この家に。

      ずっと双子が住んでいると勘違いしていた

      あいつらが一番悪い。


俺     :一番かどうかは決めたら傲慢ごうまんすぎる。


私     :そうかな。


俺     :そうだ。これ以上汚れないでおこう。


ナレ    :『俺』はまた泣き出した。


俺     :『僕』だって。言い出さなければ。


私     :そうだよ。双子のままじゃないとだめだったんだから。


俺     :……。ああ。


私     :どうした?


俺     :いいや。もう急ごう。絶対に見つかるなよ。


私     :何年やったと思っている。


俺     :そうだったな。


ナレ    :『俺』は全てを鞄に入れて外に出た。

        部屋の電気を消し、空調を消し、鍵を閉めた。

        部屋の外には誰の気配もない。

        玄関に靴は1人分。


俺     :いってきます。(小声)


ナレ    :鍵を閉め、『俺』は視線を後ろに感じながら

       駅に向かった。


       目的地に到着すると、

       『俺』は潮風で頬の熱を冷ました。


       砂浜を眺めて、時刻を確認した。



俺     :確かに二人なら隠せる。三人は大変だったからな。

       こうなってほしかったのは『僕』もそうだったんだ。

       ……ありがとう。


ナレ    :『俺』は、すべてを終えると家に帰った。




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